『身体としての書物』

今福龍太

(2009年3月31日刊行, 東京外国語大学出版会[Pieria Books],318 pp., 本体価格1,600円, ISBN:9784904575024目次版元ホーム

電子テキストのような「情報コンテンツ」としての観点ではなく,「身体性」をもつ存在としての「本」の話.内容として読書欲がそそられる本.また,フランス装の造本もいい感じ.たとえて言えば,アルベルト・マングェルの「本の本」を読んでいるようないい心地.

出版不況と言われている割には,最近,方々の大学が自前の「出版会」をもつようになった.ただし,一般書店では実物を手にする機会があまりないのが実情だろう.本書の版元である「東京外国語大学出版会」も今年になって本格的に動き始めた大学出版会で,既刊点数はまだ少ない.