『生きるための読み書き:発展途上国のリテラシー問題』

中村雄祐

(2009年9月25日刊行,みすず書房,東京,x+252 pp.,本体価格4,200円,ISBN:9784622074588版元ページ

【目次】
はじめに v

第I部 読み書きと社会の発展 1

第1章 読み書き研究と国際協力 1
 1.1 本書における読み書きの捉え方 1
 1.2 読み書きに関する研究 3
 1.3 開発とリテラシー 7
 1.4 読み書きと生存 12
 1.5 紙の消費と生存の圧迫 20
第2章 途上国の読み書き問題に対するリテラシー・アプローチ 24
 2.1 開発研究におけるリテラシー 24
 2.2 国際成人リテラシー調査 30
 2.3 リテラシー・アプローチにおける文書への関心 38

第II部 文書と人間の歴史 47

第3章 文書とはどんな道具なのか? 48
 3.1 認知的人工物研究と途上国の読み書き問題 48
 3.2 図的表現と世界 53
 3.3 数の読み書き 60
 3.4 声と図 73
第4章 紙の向こうの誰か 91
 4.1 表情を読む、書面を読む 92
 4.2 何を言うか、いかに言うか 93
 4.3 書き言葉の伝統の乏しい言語と心の理論 99
 4.4 図的表現と人々の心 102
第5章 現代世界における文書との付き合い方 107
 5.1 「良い場所」に生まれる 107
 5.2 近代化と文書の洪水 110
 5.3 先進国における文書デザインとユーザー 115
 5.4 ビジネス文書の読み書き 122
 5.5 先進国企業における文書の役割 127
 5.6 途上国における文書の質と量 133
 5.7 文書の洪水にいかに対処するか 136

第III部 途上国の読み書き問題 —— ボリビアの編み物教室で考える 141

第6章 編み物プロジェクトの背景と成り立ち 143
 6.1 ボリビアにおける貧困状況と読み書き 143
 6.2 編み物プロジェクトの発端 151
 6.3 文書管理エクササイズという落とし所 156
 6.4 プロジェクトの対象に編み物を選んだ理由 160
 6.5 文書管理エクササイズに向けた予備調査 164
第7章 文書管理エクササイズのメニュー 175
 7.1 エクササイズと参加者 175
 7.2 エクササイズの概要 178
 7.3 エクササイズの全体見取り図 187
第8章 エクササイズの結果分析 189
 8.1 全体的傾向 189
 8.2 エクササイズの展開 191
 8.3 プロジェクト終了後の編み物コース 220
 8.4 プロジェクトをどう評価するか 221


終章 226
あとがき 234
文献表 238