『立志・苦学・出世:受験生の社会史』

竹内洋

(2015年9月10日刊行,講談社講談社学術文庫・2318],東京,205 pp., ISBN:9784062923187版元ページ

明治時代初期から20世紀後半にかけて移り変わってきた日本の社会状況と学校制度の中で, “大学手前” の受験生が何を考えどのように生きてきたか,現在まで続く「予備校」という学外教育システムの成立事情,そして受験雑誌の栄枯盛衰など興味深いテーマが取り上げられている.原本は四半世紀前の1991年刊行.受験生の「いま」を知るには資料的にいささか古いかもしれない.

【目次】
はじめに 3
第1章 受験生の一日──明治四〇年七月九日 13
第2章 勉強立身から順路の時代 35
第3章 受験雑誌の誕生 59
第4章 「受験生」という物語 87
第5章 苦学と講義録の世界 125
第6章 受験のポストモダン 159
アフター大衆受験圧力釜社会論:学術文庫版あとがきにかえて 189
注 199