『秘湯,珍湯,怪湯を行く! 温泉チャンピオン6000湯の軌跡』

郡司勇

(2005年9月10日刊行,角川ONEテーマ21[C-98], ISBN:4047100129



温泉のカラー写真がたくさん載っていてグッド.まずは最初の2章“足元湧出温泉”と“野湯”の章を読む.足元湧出といえば蔦温泉旅館〈久安の湯〉を思い出す.風呂の底からぼこっぼこっと「玉」が湧き上がる.

この本にも書いてあったが,数年前までは「温泉系メーリングリスト」が活発に活動していて,[ぼくは参加したことはなかったが]その筋では有名な温泉でのオフ会も頻繁に開催されていた.それらのメーリングリストは温泉に関する最新情報の交換の場として重宝していたのだが,いつの間にか活動が沈滞し,いずれも消えていった.以前,宿舎が近かった赤塚“湯”師にそのあたりのウラ事情をうかがったことがあるが,要するに温泉マニアの嗜好がそれぞれ細分化してしまって,コミュニティとして成り立たなくなったというような理由があったらしい.

かつて津軽碇ヶ関温泉で死にそうになりましたが(「秋元」で窒息し,「なりや」で茹で上がり,「湯の沢」でマグネシウム酔いした),あの程度ではない超絶温泉がまだまだあることを知った.日本にはとんでもない温泉がたくさんあることを実感.