『Phylogenetic Trees Made Easy: A How-To Manual, Third Edition』

Barry G. Hall

(2007年6月刊行予定, Sinauer Associates, ISBN:9780878933105 [pbk])



2001年の第1版,2004年の第2版に続く第3版がもうすぐ出る.頻繁なバージョンアップは,本書が系統樹作製“マニュアル本”としての地位を確立している証しだろう.目次をざっと見ると,この第3版で紹介されているのは,MEGA / ClustalW / PHYML / PAML / MrBayes …… あれっ,PAUP* は? ※ひょっとしたら,本書の earlier versions はお蔵入りさせない方がいいのかもね.

念のため,手元にある第1版(2001年刊行, ISBN:0878933115)および第2版(2004年刊行, ISBN:0878933123)との目次構成のちがいを比較してみた.第3版より前の版では詳しく説明されていた PAUP*,PHYLIP,Tree-PUZZLE が完全に姿を消し,その代わりに MEGA,PHYML,PAML が登場したということか.

現在私用されている系統推定ソフトウェアがそれぞれどれほどの数のユーザーを有していて,相対的なシェアがどのように変遷してきたかは個人的に関心がある.系統推定理論それ自体の変遷とは別の軸(もちろん直交はしていないだろうが)での推移があることは確かだろう.

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