『ゲノム進化学入門〔CD-ROM付〕』

斎藤成也

(2007年12月25日刊行,共立出版ISBN:9784320056619版元ページ



【目次】
はじめに iii

第I部 進化の素材

第1章 ゲノム進化学とは 1
1.0 進化からみた生命現象の統一的理解にむけて 1
1.1 生気論と機械論をこえて 3
1.2 本書の構成 6
第2章 DNAと遺伝子 8
2.0 DNAと遺伝子の研究小史 8
2.1 自己複製と物質交代 9
2.2 遺伝暗号で結びつくタンパク質とDNA 12
2.3 遺伝子の構造 13
2.4 ゲノムとは何か 17
第3章 RNAとタンパク質 19
3.0 RNAとタンパク質の研究小史 19
3.1 RNAの多様性 20
3.2 タンパク質 23
第4章 突然変異 29
4.0 突然変異の研究小史 29
4.1 突然変異の種類 31
4.2 突然変異率 38
4.3 表現型に影響を与える突然変異 43

第II部 ゲノムの進化

第5章 系統樹 47
5.0 系統樹の研究小史 47
5.1 個体の系図と遺伝子の系図 51
5.2 遺伝子の系図と種の系統樹 54
5.3 遺伝子の系統樹;種分化と遺伝子重複の混合 58
5.4 系統樹の数学的性質 61
5.5 系統樹の生物学的性質 70
第6章 集団内の遺伝子変化 79
6.0 集団遺伝学の研究小史 79
6.1 遺伝子系図 81
6.2 遺伝的浮動 86
6.3 大集団における自然淘汰 90
6.4 小集団における自然淘汰 95
6.5 集団内の遺伝的多型 98
6.6 従来の集団遺伝学理論の再検討 99
第7章 中立進化論 104
7.0 中立進化研究小史 104
7.1 中立論と淘汰論の違い 106
7.2 分子レベルにおける中立進化の一般性 110
7.3 中立進化論の課題 122
第8章 さまざまなゲノム 127
8.0 ゲノム配列決定の歴史 127
8.1 生命の多様性 129
8.2 ゲノムサイズの多様性 132
8.3 ウイルスゲノム 134
8.4 原核生物のゲノム 135
8.5 オルガネラのゲノム 138
8.6 真核生物のゲノム 140
8.7 脊索動物のゲノム 145
8.8 哺乳類のゲノム 149
8.9 ヒトゲノム 151
第9章 ゲノム進化の諸相 156
9.0 ゲノム進化学研究小史 156
9.1 遺伝子の共和国としてのゲノム 157
9.2 ゲノム構成の進化 158
9.3 ゲノムサイズと進化速度・突然変異率との関係 161
9.4 転写・翻訳システムの進化 163
9.5 GC含量のゲノム間・ゲノム内の変異 168
9.6 遺伝子の並びの変化と保存 171
9.7 代謝ネットワークの進化 172
9.8 共生・寄生によるゲノム進化とメタゲノム 175
9.9 タンパク質非コード領域の進化 177
9.10 特定の進化系統で生じた独自の遺伝的変化の総数 181

第III部 ゲノム進化の研究法

第10章 ゲノム研究の基礎 183
10.0 塩基配列決定法とデータベースの研究小史 183
10.1 DNAの抽出から塩基配列の決定まで 185
10.2 自身の研究のためのデータベース構築 189
10.3 既存のデータベースの利用 190
第11章 配列の相同性検索と多重整列 192
11.0 配列解析法の研究小史 192
11.1 相同性検索 193
11.2 アミノ酸配列と塩基配列の整列 195
11.3 長大なゲノム配列間の相同性解析 199
11.4 アミノ酸置換数の推定 2020
11.5 塩基置換数の推定 2072
11.6 同義置換数と非同義置換数の推定 207
第12章 遺伝子系統樹の作成 210
12.0 系統樹作成法の研究小史 210
12.1 系統樹作成法の分類 211
12.2 進化速度一定を仮定したUPGMA 215
12.3 近隣結合法 218
12.4 その他の距離行列法 224
12.5 最大節約法 228
12.6 最尤法 233
12.7 系統樹の統計検定 239
12.8 非系統樹を表現する系統ネットワーク法 240
12.9 進化速度の比較 246

第13章 進化的解析の実際 248
13.0 本章の概要 248
13.1 生物種の系統関係の推定 248
13.2 遺伝子重複 249
13.3 遺伝子系統樹の枝ごとの詳細な変化 251
13.4 遺伝子系統樹の重ね合わせ 252
13.5 ヒトゲノムと他の霊長類ゲノムの比較 253

[付録] ゲノム進化に関する基本データ 255
塩基の基本データ/アミノ酸の基礎的データ/遺伝暗号表/地質年代

主要参考文献 258
図表引用・参考文献 259
索引(主要用語) 261
付録CDの概要 266