『ダーウィン『種の起源』を読む』

北村雄一

(2009年2月12日刊行,化学同人,京都,折込み図+302 pp., 本体価格2,000円,ISBN:9784759811704版元ページ著者ページ

本書は,今年の〈科学ジャーナリスト賞2009〉の「大賞」に選ばれたとのことです.おめでとうございます.

同賞の「受賞理由」にはこう書かれています:

難解といわれる『種の起源』をその後の知見を加えて読み解き、進化論に現代的な視点を与えた。ダーウィンの生誕200年、『種の起源』150年の今年に相応しい労作である。[上記サイトから引用]

確かに,「ダーウィン年」にふさわしい著作ですね.「難解といわれる」と指摘されていますが,『種の起源』が出版されたときは「一般向け」の本として書かれていたと思うのですがどうなんでしょうか.もちろん,社会階層が厳然とあったイギリスでは,「一般向け」とはいえ,この本を手にしたのが主としてどういう階層であるかはおのずと限定されていたのでしょうが.