『歴史家と母たち:カルロ・ギンズブルグ論』

上村忠男

(1994年1月25日刊行,未來社[ポイエーシス叢書:22],東京,250 pp., ISBN:4624932226版元ページ

【目次】
まえがき 7


歴史家と母たち —— 『夜の歴史』を読む 17

 1 エピグラフの意味するもの 17
 2 陰謀 —— ある事件史の試み 29
 3 ヴィトゲンシュタインを読んだフレイザー 36
 4 形式と歴史 47
 5 構造 —— 論理か経験か 64
 6 持続の謎と人間の本性 76
 7 結び —— わたしのヴィーコから 89
 後記 プラトンとカントのあいだで 96


神は細部に宿るか —— ミクロストリア考 106

 1 発端 —— 『アナール』派ヘの批判と対抗 107
 2 十年後の中間総括 —— 観察規模の縮小実験の成果 117
 3 残る課題1 —— 「厚い記述」と形象化 127
 4 残る課題2 —— マクロとミクロの存在論的差異 141


表象と真実 —— ヘイドン・ホワイト批判に寄せて 156

 1 はじめに 156
 2 懐疑と実在原則 161
 3 ゆがんだガラスとしての証拠 170
 4 ホワイトは懐疑家か 184
 5 フィクションとヒストリー 189
 6 展示と引用 198
 補論 アウシュヴィッツと表象の限界 207


注 231