『学問としての翻訳:『季刊翻訳』『翻訳の世界』とその時代』目次

佐藤=ロスベアグ・ナナ
(2020年4月30日刊行,みすず書房,東京, 205+xi pp., 本体価格4,500円, ISBN:978-4-622-08899-8版元ページ

『翻訳の世界』といえば別宮貞徳の名物コラム「欠陥翻訳時評」を即座に思い出す.あの頃の自然科学系翻訳書の中にはトンデモ本がときどきあった.ワタクシが修士の頃,スティーヴン・J・グールド『ニワトリの歯』の翻訳を手がけていたとき,「あのコラムで血祭りにされないような翻訳に仕上げないと」と共訳者の渡辺政隆さんと話していたこともあったなあ.


【目次】
はじめに 5
第1章 英国におけるトランスレーション・スタディーズの誕生 17
第2章 『季刊翻訳』『翻訳の世界』の時代と翻訳言説 27
 1. 『季刊翻訳』一九七三–七五 31
 2. 『月刊 翻訳の世界』『翻訳の世界』一九七六– 48
 3. 『翻訳の世界』の一九八〇年代 77
 4. 『翻訳の世界』の一九九〇年代 125
第3章 『翻訳の世界』にかかわった人々の言葉から――インタビュー 140
第4章 「トランスレーション・スタディーズ」の誕生? 174
第5章 現代日本における学問としての翻訳の混迷 185
おわりに――未来図 191

 

注 196
後記 203
参考文献 [iv-xi]
索引 [i-iii]