『海洋プラスチック汚染:「プラなし」博士,ごみを語る』目次

中嶋亮太
(2019年9月19日刊行,岩波書店[岩波科学ライブラリー・288],東京, vi+128+13 pp., 本体価格1,400円, ISBN:9784000296885版元ページ

ご恵贈感謝です.読売書評が掲載されたドノヴァン・ホーン『モービー・ダック』はまさに海洋プラスチック汚染問題を取り上げている.


【目次】
1 どこもかしこもプラスチック! 1
2 使い捨て文化――大量生産と大量廃棄 7
3 海に漏れ出すプラスチック 19
4 あなたもわたしも海洋プラスチックの排出者 31
5 プラスチックは最終的に海のどこにいくの? 45
6 行方不明プラスチックの謎 55
7 ディープ・インパクト――海洋生態系と人への影響 65
8 海にプラスチックを漏れ出させない方法 107

あとがき 127
参考文献 [1-13]

『伊藤野枝集』目次

森まゆみ(編)
(2019年9月18日刊行,岩波書店岩波文庫・青N128-8],東京, 441 pp., 本体価格1,130円, ISBN:9784003812815版元ページ


【目次】
I 創作 9
II 評論・随筆・書簡 159
III 大杉栄との往復書簡 331

注 391
解説 嵐の中で夢を見た人 —— 伊藤野枝小伝[森まゆみ] 405
伊藤野枝略年譜 433

『ホホホ座の反省文』

山下賢二・松本伸哉(著)
(2019年6月21日刊行,ミシマ社,東京, 207 pp., 本体価格1,800円, ISBN:9784909394224版元ページ

旧〈ガケ書房〉のイメージがかぶるけどだいぶ変容したようで,知らないうちに〈ホホホ座〉がかくも “自然増殖&全国展開” しているとは知らなかったなあ.

『自然は導く:人と世界の関係を変えるナチュラル・ナビゲーション』感想

ハロルド・ギャティ[岩崎晋也訳]
(2019年9月10日刊行,みすず書房,東京, 2 color plates + iv + 279 pp., 本体価格3,600円 → 版元ページ

読了.本書にまとめられた「自然を読みとる力」の数々は現代人の誰もが忘れかけている技能だろう.著者の言う「自然物によるナビゲーション」は,陸・海・空・星の自然物はもちろん,昆虫の巣や樹木の生育あるいは海鳥の頻度まで含め,五感を研ぎ澄ますことを狙っている.かつての先住民や探検家たちが用いたにちがいないそれらの技法は,現代のオリエンテーリングクロスカントリーにも通じる.

『アリストテレス 生物学の創造[下]』目次

アルマン・マリー・ルロワ[森夏樹訳]
(2019年9月17日刊行,みすず書房,東京, iv, pp. 293-586, 35, 本体価格3,800円, ISBN:9784622088356版元ページ

前著:アルマン・マリー・ルロワ[上野直人監修/築地誠子訳]『ヒトの変異:人体の遺伝的多様性について』(2006年6月9日刊行,みすず書房,東京,iv+320+lvi pp.,本体価格3,200円,ISBN:462207219X版元ページ)も印象的な本だった.


【目次】
ヒツジの谷 293
カキのレシピ 321
イチジク、蜜蜂、魚 341
石の森 387
宇宙 441
ピュラー海峡 503

補遺 561
 I アリストテレスの動物一二種と、六つの形態学的特徴のためのデータ・マトリクス 564
 II 胎生四足類(哺乳類)の栄養(troph?)摂取とその配分経路 566
 III 知覚と動作のCIOMモデル 568
 IV アリストテレスの心臓―肺の体温調節サイクル 570
 V アリストテレスの生活史データ――胎生四足類と鳥類 573
 VI 生活史の特徴間の関係を現代のデータを使用して図示 577

謝辞 579
訳者あとがき 583

図版について [33-35]
参考文献解題 [12-32]
索引 [1-11]

『アリストテレス 生物学の創造[上]』目次

アルマン・マリー・ルロワ[森夏樹訳]
(2019年9月17日刊行,みすず書房,東京, viii, pp. 1-291, 63, 本体価格3,800円, ISBN:9784622088349版元ページ

今あえてアリストテレス生物学! みすず書房,攻めてる攻めてる.


【目次】
エラトー書店にて 1
島 17
人智の及ぶところ 53
解剖 83
自然 109
イルカのいびき 139
道具 177
鳥の風 193
コウイカの霊魂 219
泡 259

参考文献リスト [52-63]
参考文献解題 [23-51]
用語集
 II 本書で言及された動物 [3-22]
 I 専門用語 [1-2]

『数論・論理・意味論 その原型と展開 —— 知の巨人たちの軌跡をたどる』目次

野本和幸
(2019年8月9日刊行,東京大学出版会,東京, xxii+705 pp., 本体価格14,800円, ISBN:9784130101356版元ページ

なにげに “必殺系” の700ページもの紙のカタマリ.ワタクシ的にはポーランド学派のタルスキが好きなんですけどね.


【目次】
まえがき――知の巨人たちの戦記物語 iii
凡例 xxi

序論 数論・論理・メタ数学の誕生と真理論・意味論の展開 1

第 I 部 論理主義の誕生と現代論理学の創始――デデキント,ブール-シュレーダーからフレーゲへ 37

第1章 デデキントの数論――論理主義の一つの出発点 39
第2章 ブール-シュレーダーの論理代数的論理主義 133
第3章 フレーゲの論理主義――「判断優位説」と「文脈原理」 149
第4章 ラッセルの論理主義と知識論抄 217

第 II 部 数学基礎論とメタ数学――ヒルベルトからゲーデルまで 227

第5章 ヒルベルト数学基礎論――メタ的形式主義への歩み 229
第6章 完全性前史――ポスト-ヒルベルト-ベルナイスとヒルベルトの問題提起 307
第7章 ゲーデルの完全性定理および不完全性定理への予示 327
第8章 不完全性定理の概要 347

第 III 部 真理・モデル・意味論の誕生と展開――タルスキの真理論とモデル理論 377

第9章 タルスキの真理定義――メタ理論の構築 379
第10章 内包的意味論の展開――カルナップ・チャーチ・モンタギュからクリプキ・カプランへ 517
第11章 直接指示,意味,信念 537
第12章 フレーゲ再考――意味・意義・真理 563

補論1 言語と哲学――言語的転回の射程 635
補論2 ことばと信念序説――デイヴィドソンとダメットを手引きに 654

あとがき 669

引用文献 673
事項索引 697
人名索引 703

『Die Kunst der Benennung』第7章読了

Michael Ohl
(2015年刊行, Matthes & Seitz, Berlin, 318 pp., ISBN:9783957570895 [hbk] → 目次版元ページ

続く第7章「 “一日一新種” (»Jeden Tag eine neue Art«)」(pp. 195-226)読了.生涯にわたって怒涛のように記載しまくり,新種を命名し続けた分類学者の列伝.やはり昆虫分類学者が抜きん出ているようで,「一万種超」クラスの大物が何人もいる.ガガンボ分類の大家 Charles P. Alexander は70年間に11,278種を記載命名したし,Francis Walker にいたってはなんと23,056種にのぼるさまざまな目の昆虫の新種記載をしたという.小蛾類の専門家 Edward Meyrick も14,199種を命名した.おそるべきスタミナと驚異的な集中力だ.昆虫分類学者,コワい…….

『独裁者のデザイン:ヒトラー、ムッソリーニ、スターリン、毛沢東の手法』目次

松田行正
(2019年9月4日刊行,平凡社,東京, 351 pp., 本体価格3,200円, ISBN: 978-4-582-62068-9 → 版元ページ

独裁者は “眼力” がタダモノではない.総統閣下はまあいいとして,おお,帰ってきたムッソリーニがぁ.


【目次】
はじめに 4
Chapter1 呪力のある視線 23
Chapter2 燃える視 線 67
Chapter3 拒否する視線 111
Chapter4 遠望する視線 155
Chapter5 反復する視線 205
Chapter6 記憶する視線 265
付録 ナチ・ポスターを描いたイラストレーターたち 325
おわりに 338
引用リスト [347-342]
参考文献 [349-347]