『専門知を再考する』目次

H・コリンズ,R・エヴァンズ[奥田太郎監訳|和田慈・清水右郷訳]
(2020年4月25日刊行,名古屋大学出版会,名古屋, viii+179+30 pp., 本体価格4,500円, ISBN:978-4-8158-0986-7版元ページ


【目次】
謝辞 i
凡例 vii
序章 なぜ専門知か 1
第1章 専門知の周期表(1)—— 遍在専門知と特定分野の専門知 16
第2章 専門知の周期表(2)—— メタ専門知とメタ基準 53
第3章 対話型専門知と身体性 90
第4章 言行一致 —— 色盲絶対音感重力波についての実験 107
第5章 新しい境界設定基準 134
終章 科学、市民、そして社会科学の役割 160
補論 科学論の幾つかの波 171
監訳者あとがき 175
注 [13-30]
参考文献 [5-12]
索引 [1-4]

『〈美しい本〉の文化誌:装幀百十年の系譜』目次

臼田捷治
(2020年4月17日刊行,Book&Design,東京, 16 color plates + 318 pp., 本体価格3,000円, ISBN:978-4-909718-03-7版元ページ


【目次】
カラー口絵(16 pp.,)
はじめに 10

第1章:日本の装幀史を素描する 20

 上:本の美術 20
 下:本のデザイン 45

第2章:目も綾な装飾性か、それとも質実な美しさか 64

第3章:様式美を支える版画家装幀と〈版〉の重みと 88

第4章:装幀は紙に始まり紙に終わるー書籍のもとをなす〈用紙〉へのまなざし 124

第5章:〈装幀家なしの装幀〉の脈流ー著者自身、詩人、文化人、画家、編集者による実践の行方 156

 1. 著者自装の系譜をたどる 156
 2. 詩人による装幀に流れる抑制の効いたリリシズム 175
 3. 文化人による装幀の多彩な展開 184
 4. 画家による装幀はなお続く 201
 5. 「編集者の顔が見える」装幀への覚悟 208

第6章:タイポグラフィに基づく方法論の確立と書き文字による反旗と 220

第7章:ポストデジタル革命時代の胎動と身体性の復活と 274

 

あとがき 298
主要参考文献 301
人名リスト 302
書籍名索引 [318-313]

『ホット・ゾーン:エボラ・ウイルス制圧に命を懸けた人々』

リチャード・プレストン[高見浩訳]
(2020年5月25日刊行,早川書房[ハヤカワ・ノンフィクション文庫:NF559],東京, 491 pp., 本体価格1,060円, ISBN:978-4-15-050559-2版元ページ

岩田健太郎解説.『ホット・ゾーン(上・下)』(1994年,飛鳥新社)の文庫化復刊.

『「高学歴ワーキングプア」からの脱出』

月昭道
(2020年5月30日刊行,光文社[光文社新書・1066],東京, 206 pp., 本体価格780円, ISBN:978-4-334-04476-3版元ページ

著者はついに悟りを開いてしまったのか.本書が高学歴ワープア本の最後になるらしい.巻末の “バッタ博士” との対談は興味深い.バッタ博士も最近は解脱しているみたいだし.

『進化のからくり:現代のダーウィンたちの物語』読売新聞書評

千葉聡
(2020年2月20日刊行,講談社ブルーバックス・B2125],東京, 262 pp., 本体価格1,000円, ISBN:978-4-06-518721-0目次版元ページ

読売新聞の小評が公開されました:三中信宏進化のからくり 千葉聡著」(2020年5月17日掲載|2020年5月25日公開).



 カタツムリの“恋”を唄ってきた吟遊詩人はときに大冒険に挑む。小笠原の南硫黄島調査隊をレポートしたある報道番組で、この人跡未踏の絶壁の島によじ登りひたすら固有種の陸貝を追い求める著者の勇姿を見たことがある。

 本書は、著者が自らの経歴を振り返るなかで、国内外の気鋭の進化学者たちとのさまざまな接点や研究交流をつづったエッセイ集だ。めくるめく生物多様性のパターンとそれを生み出した進化のプロセスを解明し続けてきた著者は、何よりも探究することの楽しさを軽やかに語る。

 評者は著者とほぼ同世代なので、エピソードのいくつかはよくわかる。ガラパゴス諸島の海べりのオープンテラスや母島にそびえる尾根の岩場から進化学研究の魅力を説く著者は心底この分野に惚れ込んでいるのだろう。

 危険の絶えないフィールドワークから実験室内での精密なゲノム情報解析まで、進化研究の最前線をわかりやすく伝える好著だ。本書を手にした読者の中から次なる世代の“さらに若いダーウィン”が生まれることを期待したい。

三中信宏[進化生物学者]読売新聞書評(2020年5月17日掲載|2020年5月25日公開)


『交響曲第6番「炭素物語」:地球と生命の進化を導く元素』

ロバート・M・ヘイゼン[渡辺正訳]
(2020年5月10日刊行,化学同人,大阪, 8 color plates + viii + 284 pp., 本体価格2,400円, ISBN:978-4-7598-2032-4版元ページ

交響曲第6番” といえば,のどかな田園風景に悲愴な銅鑼が鳴り響き運命のハンマーが振り下ろされる情景が……(だいぶ違う.原題は『Symphony in C』とのこと.ハ長調交響曲だったらショスタコーヴィチ交響曲7番〈レニングラード〉だな(さらに違う……