『季刊・本とコンピュータ〈第二期・16号〉』

(2005年6月10日刊行,トランスアート,ISBN:4887521952



特集〈はじまりの本,おわりの本〉.ほんとうにこれでおしまいなんですね.感慨深い.1997年の第一期創刊号から欠かさず買っていた雑誌.1回だけ寄稿したこともある(第二期・4号,2002年).もともとは将来的な“電子出版”を軸として編集が進められていたはずだったが,しだいにアジア志向の国際出版とか,読書文化・出版文化に関する特集とか,裾野がどんどん広がっていった.その一方で伝統的な book making あるいはタイポグラフィーについての連載記事も続いていたことを考え合わせると,「本とコンピュータ」というタイトル自体がしだいに内容にそぐわなくなってきたことは確かだ.キリのいいところで雑誌としての大団円を迎えたのではないか.