伊藤悠
(2009年4月4日刊行,小学館,東京,ISBN:9784091825292 → 版元ページ)
「西夏文字」が“乱舞”するマンガだという聞いたのだが.つくばセンターのリブロ西武店にて手にしたら,確かに「西夏文字」の文字盤がご神体のように扱われている.主人公ユルールはこの西夏文字に魅了されて旅をするという物語.思い起こせば「西夏文字」を初めて見たのは,高校に入ってすぐ,西田龍雄『西夏文字:その解読のプロセス』(1967年,紀伊國屋新書)を読んだときだった.とても新鮮な衝撃を受けて,京大文学部に行けばこのセンセイがいるのかと真剣に考えたこともあった.半ば文字痴だったのだろう.