『ライフ・オブ・ラインズ:線の生態人類学』

ティム・インゴルド[筧菜奈子・島村幸忠・宇佐美達朗訳]
(2018年9月25日刊行,フィルムアート社,東京, 317+xxiv pp., 本体価格2,800円, ISBN:9784845916269版元ページ

この翻訳が出るとはまったく知らなかったが,オアゾ丸善のデザイン書コーナーで呼び止められたのでレジにお連れした.前著:ティム・インゴルド[工藤晋訳]『ラインズ:線の文化史』(2014年6月30日刊行,左右社,東京,267+viii pp., 本体価格2,750円, ISBN:9784865281019書評目次版元ページ原書目次)の続編.本書では「ライン学(linealogy)」という新語がキーワードとなっている.植物分類学者 Hamilton P. Traub の言う「リネージ学(lineagics)」を連想してしまった.

【目次】
序文 7

第1部 結び目をつくること 17

1 ラインとブロブ《小さな塊》 18
2 タコとイソギンチャク 27
3 対象のない世界 36
4 物質、身振り、感覚、感情 46
5 結び目と接ぎ目について 53
6 壁 62
7 山と摩天楼 71
8 地面 79
9 表面 87
10 知識 97

第2部 天候にさらされること 107

11 つむじ風 108
12 道に沿った足跡 119
13 風‐歩行 127
14 天候‐世界 136
15 大気゠雰囲気《アトモスフィア》 144
16 滑らかな空間の中で膨らむこと 158
17 巻きつくこと 165
18 空の下で 175
19 太陽の光の筋とともに見ること 185
20 ラインと色 199
21 ラインと音 208

第3部 人間になること 221

22 人間であるとは一つの動詞である 222
23 人間発生論 231
24 行なうこと、経験すること 241
25 迷路と迷宮 251
26 教育と注意 260
27 服従が先導し、熟練が追従する 269
28 一つの生 279
29 あいだのもの 289
30 ラインの調和 302


訳者あとがき 313
参考文献 [xiv-xxiv]
索引 [i-xiii]