「ISBN」改訂(10桁→13桁)



ISBN-10〉から〈ISBN-13〉へ —— 国際標準図書番号(ISBN)を「10桁」から「13桁」に変更する規格が先月発効し(「ISO 2108 4th edition」,2005年5月),これによって,2年間の移行期間の後,2007年1月1日以降はすべての図書のISBNは「13桁」になる.

最近届いた2冊の洋書には,従来の「ISBN-10」番号とともに,早くも新しい「ISBN-13」番号が与えられている.いずれも【ISBN-13978-ISBN-10(末尾1桁のcheck digitを除く)-再計算されたcheck digit】というやり方で機械的に作られているようだ.たとえば,一昨日届いていた Ruth Mace, Clare J. Holden, and Stephen Shennan (eds.)『The Evolution of Cultural Diversity: A Phylogenetic Approach』(2005年,UCL Press)に付与されているISBN番号は:



ISBN-10: 1-84472-065-9

ISBN-13: 978-1-84472-065-1

となっている.Check digit の再計算方法については,日本図書コード管理センター解説を参照のこと.

既存の図書についてはこのスタイルで一律に一括置換するのだろう.実際,ISO 2108 のドキュメントを読んでみると,「ISBN-13」の最初の3桁は現行は「978」としておき,番号が足りなくなった時点で「979」に移行するとのこと.




ISBN〉と〈ISMN〉 —— 出版されている楽譜(総譜を含む)にも,最近では国際標準楽譜番号(ISMN)が付くようになった.以前は,そういう番号は何もなく,参照のしようがなかったのだが.ISBNと同じく,ISMNも「国際標準化機構(ISO)」が後ろ盾になっていて,「ISO Standard 10957」という規格に則っているとのこと.

たとえば,最近出た,ビゼーの歌劇「カルメン」(原典版)の総譜は,ドイツの Edition Eurenburg から出ているのだが,ISBN番号(10桁)とISMN番号の両方が付いている:



ISBN: 3-7957-6311-8

ISMN: M-2002-2055-1

個人的には,こういう総譜も,通常の書籍と同じように(そして破格に高くつく国内取次店を経由しないで)オンラインで買えるようになればいいのにと思っている.