「書影」の著作権に関して

本の「書影」の著作権に関して、ワタクシの昔のツイートが今になってリポストされてくるのですが、また論議が湧き上がっているんですか? 元記事:三中信宏「「書影」の著作権について」(2009年3月1日)は、当時のワタクシのウェブサイトで書影を公開する際…

「みすず書房「読書アンケート」セレクション5冊に続く “読むや読まざるや本” 10冊(2023年)」

みすず書房の「読書アンケート」に選んだ5冊に続く10冊は下記の通り.読むや読まざるや。 続く10冊【書名】『未完の天才 南方熊楠』 【著者】志村真幸 【刊行】2023年6月 【出版】講談社現代新書・2710 【ISBN】978-4-06-532636-7 【書評】https://leeswijze…

「みすず書房「読書アンケート」用セレクション5冊(2023年)」

みすず書房毎年恒例の「読書アンケート」は、掲載誌『月刊みすず』が昨年から休刊となったあとは書籍:みすず書房編集部(編)『読書アンケート2023:識者が選んだ、この一年の本』(2024年2月刊行予定、みすず書房、東京, 本体価格800円, ISBN:978-4-622-09…

「〈プロジェクト撤収〉顛末記」

https://note.com/leeswijzer/n/n947d4dedb637 [2023年5月20日記]定年退職に伴う職場からの “撤収” は誰の身にも降りかかる人生イベントだ.ワタクシの経歴を振り返ると,2018年3月末をもって定年退職となり,その後は5年間の再雇用期間を経て,2023年3月…

「監訳者はつらいよ」

ペンと非暴力「『アニマル・スタディーズ 29の基本概念』の翻訳問題」(2023年5月5日)の著者は言う: 「全体的に、本書の訳者らはこれまでに動物倫理や動物擁護の議論で蓄積されてきた基本的な知識を持ち合わせていないとの印象を受けた」 「権威ある監訳者…

『書物復権 2023』復刊書確定

今年の〈書物復権〉の復刊書が確定したのでこの機会のお買い忘れがないように: https://store.kinokuniya.co.jp/event/fukken2023/ ワタクシの巻頭言:三中信宏「みをつくし読書帖」も全文公開されている.

「東海大学出版部の撤退」

東海大学出版部が出版事業から撤退するという話は数年前からに耳にしていた.ワタクシが『読む・打つ・書く』の最初の企画打合せに本郷に出向いた2019年6月のことだ. “理系本” の執筆と出版がますます先細りになってきたことが拙著を出す大きな動機のひとつ…

「『月刊みすず』「読書アンケート」セレクション5冊に続く10冊(2022年)」

『月刊みすず』の「読書アンケート」に選んだ5冊に続く10冊は下記の通り.続く10冊【書名】 『ルネサンス:情報革命の時代』 【著者】桑木野幸司 【刊行】2022年5月10日 【出版】筑摩書房[ちくま新書・1655],東京 【ISBN】978-4-480-07474-4 【書評】http…

「『月刊みすず』「読書アンケート」用セレクション5冊(2022年)」

『月刊みすず』は来年で休刊となるが,毎年恒例の「読書アンケート」はこれからも形を変えて存続するらしい.今年は下記の5冊を選んだ.この5冊に続く10冊はまたあらためて. 今年の5冊【書名】『ロック・ファミリー・ツリー』 【著者】ピート・フレイム[新…

「出版エージェントという仕事」

あらきさんの編集覚え書き「翻訳書ができるまで① 版権エージェントという仕事」(2022年12月20日)※「エージェント(エージェンシー)」の仕事について理解が深まる.日本のエージェントは “翻訳” に特化しているということかな. 十年ほど前のことだが:キ…

〈書肆山田〉が廃業

書肆山田が今月をもって廃業するとのこと.ワタクシの手元にある書肆山田の本といえば:山崎佳代子 『ベオグラード日誌』(2014年3月30日刊行,書肆山田[りぶるどるしおる・78],東京, 229 pp., 本体価格2,600円, ISBN:968-4-87995-894-5 版元ページ)と長…

『月刊みすず』〈読書アンケート〉特集は継続予定

今年もまた『月刊みすず』の年頭恒例の〈読書アンケート〉特集への原稿依頼が届いた.『月刊みすず』自体は来年8月号で休刊になるが(→アナウンス),〈読書アンケート〉特集は別途刊行を続けるとのこと.とても喜ばしい.

「古い辞書は捨ててはならぬ」

新版が出たからといって,旧版の辞書を捨てるのは禁物.昔の辞書はその時代の “言語状況” を保存するツールなので,昔の本を読むときは昔の辞書が役に立つ.新しい版の辞書では対応できない場面がある.かつて,岩波『生物学辞典(第4版)』(1996年3月刊行…

「網羅的な研究出力リストの効用」

若いうちから研究活動履歴としてのウェブサイトをつくり続けていれば,のちのち物忘れする年代になっても,漏れ落ちのない “ライフログ” として役に立ちます.論文リスト・学会発表リストを含めてすべて公開するように心がけると,結局は自分のためになると…

「文献・註・索引」の三点セット

Takuji Hashizume ツイート(2021年8月23日) https://twitter.com/leeswijzer/status/1429587403199586304 「文献・註・索引」の三点セットを本の本体ではなく,版元ウェブサイトで電子公開するという “裏ワザ” が広まっているようです.もしそれをするなら…

「ネット中傷やデマ対策の“盲点”」について

ハフポスト日本版「ネット中傷やデマ対策の“盲点”、Amazonレビューが温床に。識者から「透明化」求める声——著者への悪質なレビュー投稿は、精神的な苦痛を与えるだけではない。」(2021年8月21日) https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_610b9b9be4…

「 “積ん読” の御利益」

いわゆる “積ん読” はワルくないですよ.本を読まずに何年も静かに積み重ねておくと,買った本人が知らないうちに熟成感が漂ってきて,あるとき本の方から「おい,いまが “読み頃” だぞ」と声がかかります.著者の側からいえば,「せっかく書いたんだから最…

「なぜ “理系の本” は書評されないのか?」

2021年8月12日(木)の読売新聞インタビューでは,「なぜ “理系の本” は書評されないのか?」という話題も出た.新聞書評に関して言えば,新刊理系本の情報が潜在的書評者集団に届かないことが大きなハードルで,どうせ献本するなら個人よりは新聞社へ送った…

「文献渉猟いとをかし」

清田雅智・陶山恭博 2021. 文献渉猟いとをかし:文献学の手法が臨床疑問の解へ導く. 週刊医学界新聞,第3431号(2021年8月2日発行) https://www.igaku-shoin.co.jp/paper/archive/y2021/3431_01 「タイトルやアブストラクトを読んだだけの引用では,あたか…

参照表現あれこれ

原稿執筆時に「上述したように」とか「前章で説明したが」とかつい書いてしまうクセがワタクシにはあるようだ.しかし,読者にとってはこういう参照表現はきっとイライラのもとになるにちがいない.ましてや「賢明な読者ならおわかりだろうが」などと書くの…

読売新聞読書委員の任期を終えて

読売新聞読書委員会の納会(2020年12月15日)から一夜が明けて,ワタクシは晴れて “自由の身” となった.二年前に読書委員になったときから,居室の書棚の一角に「読売新聞書評担当本の棚」をわざわざ用意した.そして任期を終えてみると,その棚には前後二…

「7日間ブックカバーチャレンジ(バトン2)」

第二のバトンもめでたく大団円を迎えたので,下記にまとめる. 【2–一日目】松本零士『男おいどん(1)』(1976年12月20日刊行,講談社[講談社漫画文庫・MA56], 220 pp., 本体価格280円)※最終巻:松本零士『男おいどん(9)』(1977年8月15日刊行,講談社…

「7日間ブックカバーチャレンジ(バトン1)」

「7日間ブックカバーチャレンジ」なるバトンが同時に2本も回ってきたので,律儀にもちゃんとお務めを果たすことになった.もちろん,次々に他人にバトンを受け渡すのはためらわれるので,ワタクシが勝手にお務めしてそれでオシマイということにする.まずは…

「『月刊みすず』「読書アンケート」用セレクション5冊+次点5冊(2020年)」

毎年恒例の『月刊みすず』の「読書アンケート」.今年は下記の5冊を選んだ.次点5冊と合わせてリストアップする. 今年の5冊【書名】『アリストテレス 生物学の創造[上・下]』 【著者】アルマン・マリー・ルロワ[森夏樹訳] 【刊行】2019年9月17日 【出版…

「読売新聞読書委員会慰労会(代読メッセージ)」

昨夜の大手町では読売新聞読書委員会の慰労会が開催されたのだが,高知巡業と真正面からバッティングしてしまったので,慰労会で代読してもらう下記のメッセージを事前に送った: 今日の読書委員会慰労会には万難を排して参加したかったのですが,折悪しく高…

「図書にふせんをつけると図書が傷むというがその根拠はあるか」

レファレンス協同データベース>レファレンス事例詳細(2019年3月15日) https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000253054 図書をきれいに “保存” するためのさまざまな教訓はえてしてユーザー(読者)の便宜をぜんぜん考えていない.読…

献本する/される

出版TIMES「献本はなんのためにある?→献本する意味や実際の手順をかんたん理解」(2019年4月23日)という記事を読んだ.いただいた本に対して「こんな新刊出たぞ!」ツイートを書影付きでつぶやくことは,ワタクシ的には最大の謝意表明だ.著者や出版社に個…

「ライトニング・ビブリオトーク」の効用

総務省統計局の公表データ「書籍の出版点数と平均定価」によれば,ここ数年の書籍出版点数は漸減しつつも毎年7万冊あまりとのこと.ということは,毎月6千冊もの新刊が出版されていることになる.ワタクシが大手町の隔週の読書委員会で毎回目にする書評候補…

「『月刊みすず』「読書アンケート」用セレクション5冊+次点5冊」

毎年恒例の『月刊みすず』の「読書アンケート」.今年は下記の5冊を選んだ.次点5冊と合わせてリストアップする. 今年の5冊【書名】『「蓋然性」の探求:古代の推論術から確率論の誕生まで』 【著者】ジェームズ・フランクリン[南條郁子訳] 【刊行】2018…

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旧本録〈leeswijzer: boeken annex van dagboek〉 ※2005年1月9日から2018年9月6日まで ↓ 新本録〈leeswijzer: een nieuwe leeszaal van dagboek〉 ※2018年9月6日以降〜先月末にアナウンスされた:はてなダイアリー日記「2019年春「はてなダイアリー」終了の…