「研究のグローバル化の中における日本のロシア史研究」

イリヤ・ゲラシモフ

 → http://src-h.slav.hokudai.ac.jp/publictn/50/gera.pdf [pdf]

抜き書きいくつか:

  • 「自分が選んだイシューに全面的に集中し、隣接する問題を無視してしまう日本の歴史家の能力」(p. 336)
  • 「日本人寄稿者の多くが自分の研究対象を広い歴史的文脈の中に位置づけるような明白で具体的な結論を出していない」(p. 336)
  • 「人生のうちたとえ一度でも外国人の聴衆の前で外国語で報告したことのある者なら(仮に口頭でなく、文書発言であってさえ)、テキストがあらかじめネイティヴ・スピーカーに点検されていることがどれだけ大切か知っている」(p. 340)
  • 「基本的な語学上の正しさを要求することは、形式主義者の言いがかりなどではないということである。いやしくも外国の同僚たちと共通の言葉を見つけようと思う者ならば、まず言葉を正確に使わなければならない」(p. 341)

これくらいまとまった分量の「書評」は日本ではなかなか見られない.