水野仁輔
(2019年6月25日刊行,中央公論新社,東京, 189 pp., 本体価格1,500円, ISBN:9784120052088 → 版元ページ)
『食で読み解くヨーロッパ:地理研究の現場から』
加賀美雅弘
(2019年4月10日刊行,朝倉書店,東京, vi+165 pp., 本体価格3,000円, ISBN:9784254163605 → 版元ページ)
ヨーロッパの食文化を「地理学」と連動させて理解するという趣旨か.カラー写真いっぱい.
『影の美学:日本映画と照明』目次
宮尾大輔[笹川慶子・溝渕久美子訳]
(2019年6月15日刊行,名古屋大学出版会,名古屋, vi+324+41 pp., 本体価格5,400円, ISBN:9784815809515 → 版元ページ)
「照明(lighting)」という観点から日本映画の歴史をたどる本.また,名古屋大学出版会かっ.原書:Daisuke Miyao 2013. The Aesthetics of Shadow: Lighting in Japanese Cinema. Duke University Press.
【目次】
凡例 vi序章 影の美学とは何か 1
第1章 照明と資本主義 —— 松竹とハリウッド 15
ハリウッドから来た男 15
蒲田調とパラマウント調 —— ラスキー・ライティングからスリーポイント・ライティングへ 25
『情の光』 34
見やすさと表現の豊かさ —— 新派とハリウッド 37
「一ヌケ」のスローガンと蒲田調 44
合理化 —— 松竹の資本主義と近代化 51
スターの照明法 58第2章 刀の閃きとスターの輝き —— 松竹と時代劇 65
時代劇の誕生と刀の閃き 65
伊藤大輔の時代劇 74
明るく楽しい松竹時代劇映画 78
林長二郎、彗星の如く現る —— 時代劇と女性観客 81
セクシーな時代劇映画へ —— 新しいプロモーションと照明 88
対話とフォトジェニー —— 林長二郎のスター・イメージと新しい映画観客 105第3章 ストリート映画 —— 松竹とドイツ 117
『十字路』—— 松竹の「不純な調和」、時代劇、ストリート映画 118
光で殺す 127
蒲田の街 138
発光する手 140
視覚について 143
視覚の光と触覚の光 152
蒲田調の復活 161第4章 影の美学 —— 松竹、東宝、日本 167
闇の奥へ —— 林長二郎から長谷川一夫への変身 167
黒の凱歌 ——『婦系図』と『川中島合戦』 180
ハリウッド映画のロー・キー・ライティングの賞賛 198
写実的精神と日本の崇高 209
“ハリー”・三村明 —— ハリウッド帰りの東宝の男 226終章 宮川一夫の映画撮影 251
日本の美を伝える 251
「影の美学」の実現 —— 第二次世界大戦期 258
「影の美学」の再検討 —— 第二次世界大戦後 259
日本映画と照明 276注 279
訳者あとがき 321参考資料 [13-41]
図版一覧 [10-12]
索引 [1-9]
『物語創世:聖書から〈ハリー・ポッター〉まで、文学の偉大なる力』目次
マーティン・プフナー[塩原通緒・田沢恭子訳]
(2019年6月25日刊行,早川書房,東京, 471 pp., 本体価格4,500円, ISBN:9784152098696 → 版元ページ)
【目次】
カラー口絵(8 pp.)
はじめに:地球の出 19
文学の世界の地図 34
第1章 アレクサンドロスの寝床の友 36
第2章 宇宙の王 —— ギルガメシュとアッシュールバニパル 60
第3章 エズラと聖書の誕生 84
第4章 ブッダ、孔子、ソクラテス、イエスの教え 101
第5章 紫式部と『源氏物語』—— 世界史上最初の偉大な小説 139
第6章 千夜一夜をシェヘラザードとともに 163
第7章 グーテンベルク、ルター、新たな印刷の民 190
第8章 『ポポル・ヴフ』とマヤ文化 218
第9章 ドン・キホーテと海賊 243
第10章 ベンジャミン・フランクリン —— 学問共和国のメディア起業家 265
第11章 世界文学 —— シチリア島のゲーテ 289
第12章 マルクス、エンゲルス、レーニン、毛沢東 —— 『共産党宣言』の読者よ,団結せよ! 312
第13章 アフマートヴァとソルジェニーツィン —— ソビエト国家に抗った作家 335
第14章 『スンジャタ叙事詩』と西アフリカの言葉の職人 356
第15章 ポストコロニアル文学 —— カリブ海の詩人デレク・ウォルコット 375
第16章 ホグワーツからインドへ 401謝辞 417
訳者あとがき 419
図版クレジット 43
原注
索引
『世界の書店を旅する』目次
ホルヘ・カリオン[野中邦子訳]
(2019年6月20日刊行,白水社,東京, 309+31 pp., 本体価格3,200円, ISBN:9784560096932 → 版元ページ)
マンハッタンの〈ストランド書店〉もブエノスアイレスの〈エル・アテネオ・グランド・スプレンディッド書店〉も載っている.
【目次】
はしがき——シュテファン・ツヴァイクの短編小説から出発して 7
1 いつでもひとつの旅 19
2 アテネ 最初の一歩 35
3 世界最古の書店 46
4 〈シェイクスピア・アンド・カンパニー〉 62
5 政治的であるべく運命づけられた書店 84
6 東方世界の書店 108
7 北米——東から西へ 128
8 中南米——北から南へ 155
9 神話の消えたパリ 186
10 チェーン書店 207
11 世界の果ての本と書店 226
12 ショー・マスト・ゴー・オン 240
13 日々の本屋 260エピローグ——バーチャル書店 279
訳者あとがき 305
ウェブサイト一覧 [31]
映像作品一覧 [30]
参考文献 [21-29]
索引 [1-20]
『台湾総督府』目次
黄昭堂
(2019年6月10日刊行,筑摩書房[ちくま学芸文庫・コ-48-1],東京, 285 pp., 本体価格1,200円, ISBN:9784480099327 → 版元ページ)
原本:黄昭堂『台湾総督府』(1981年4月15日刊行,教育社[教育社歴史新書・日本史・147],東京, ISBN:4315402729).
【目次】
地図 8
はじめに 11
序章 日本と台湾 15
1. 台湾領有 27
2. 初期武官総督時代 57
3. 文官総督時代 103
4. 後期武官総督時代 157
5. 台湾総督府の権力 201
6. 台湾総督府の終焉 237
主要参考文献 270
解説[檜山幸夫] 275
『〈島〉の科学者:パラオ熱帯生物研究所と帝国日本の南洋研究』目次
坂野徹
(2019年6月20日刊行,勁草書房,東京, viii+356+30 pp., 本体価格4,700円, ISBN:9784326102747 → 版元ページ)
【目次】
プロローグ 〈島〉にわたった科学者たち 1第1章 占領と視察──第一次世界大戦と南洋研究の起源 15
第1節 日本統治以前 15
第2節 海軍御用船に乗って 18
第3節 視察日誌より 27
第4節 人類学者がみたミクロネシア人 32
第5節 植民地としてのミクロネシア 36第2章 南洋庁と現地調査(一)──民族誌と自然人類学 41
第1節 委任統治と南洋庁 41
第2節 松岡静雄と『ミクロネシア民族誌』 44
第3節 長谷部言人の生体計測プロジェクト 54第3章 南洋庁と現地調査(二)──ヤップ島の人口減少をめぐって 65
第1節 人口減少問題と南洋庁の医学者たち 65
第2節 矢内原忠雄の南洋調査 73第4章 「文明」から遠く離れて──土方久功と「裸の土人たち」 91
第1節 「土人」たちの世界──ミクロネシアへ 91
第2節 パラオにて 96
第3節 「文化の果て」──サタワル島での七年 107
第4節 変貌するコロール──土方久功とパラオの植民地近代 114第5章 サンゴ礁の浜辺で──パラオ熱帯生物研究所の来歴 133
第1節 畑井新喜司とパラオ熱帯生物研究所の誕生 133
第2節 パラオ熱帯生物研究所の研究体制 140
第3節 サンゴと熱帯生物──研究の推移 148
第4節 コロールの生活 155第6章 緑の楽園あるいは牢獄──パラオ熱帯生物研究所の研究生活 167
第1節 緑の楽園あるいは牢獄 168
第2節 パラオのファーブル──阿部襄 172
第3節 海とチャモロ──元田茂 181
第4節 光る生物を求めて──羽根田弥太 190
第5節 「無期限」のパラオ行き──阿刀田研二 196第7章 〈島〉を往来する──南洋学術探検隊・田山利三郎・八幡一郎・杉浦健一 207
第1節 南洋学術探検隊 207
第2節 田山利三郎のサンゴ礁研究 216
第3節 八幡一郎の南洋考古学 224
第4節 杉浦健一の応用人類学 233第8章 「来るべき日」のために──京都探検地理学会のポナペ調査 247
第1節 今西錦司とポナペ調査 247
第2節 パラオ丸に乗って 252
第3節 訓練地としてのポナペ 255第9章 さらに南へ!──戦時下のパラオ熱帯生物研究所とニューギニア資源調査 265
第1節 アジア・太平洋戦争とパラオ熱帯生物研究所 265
第2節 田山利三郎と海軍ニューギニア資源調査隊 279第10章 パラオから遠く離れて──パラオ研関係者のアジア・太平洋戦争 295
第1節 満洲へ・戦線へ 295
第2節 南方軍政とパラオ研関係者たち 300
第3節 コロール炎上 314第11章 〈島〉が遺したもの──南洋研究と岩山会の戦後 321
第1節 南洋研究の戦後 322
第2節 岩山会と戦後日本 332エピローグ 科学者が歴史を記録するということ 347
あとがき 353
参考文献表 [15-30]
人名索引 [8-13]
事項索引 [1-7]
『漢字字形史小字典』目次
落合淳思
(2019年3月31日刊行,東方書店,東京, 32+493+33 pp., 本体価格6,000円, ISBN:9784497219121 → 版元ページ)
落合淳思『漢字の字形:甲骨文字から篆書、楷書へ』(2019年3月25日刊行,中央公論新社[中公新書・2534],東京, viii+207 pp., ISBN:9784121025340 → 読売新聞書評|目次|版元ページ)とほぼ同時に出版された.対象漢字は小学1〜3年の教育漢字で計574字.中公新書と同じく,本書でも漢字の字形に関する系統樹ダイアグラム(「字形表」)が使われている.
【目次】
はじめに 3概論
1. 漢字の歴史 5
2. 漢字の成り立ちと字形変化 12
3. 先行研究とその問題点 19
4. 字典の凡例 26本文
人体に関係する部首の文字 2
自然に関係する部首の文字 157
動植物に関係する部首の文字 232
人工の道具に関係する部首の文字 303
建築・土木に関係する部首の文字 395
幾何学的符号の部首の文字 467付録
1. 本書の部首・文字一覧 [2-6]
2. 画数索引 [7-12]
3. 音読み索引 [13-21]
4. 教育年次別漢字表 [22-25]
5. 各研究者の上古音分類 [26-30]
6. 参考文献 [31-33]
『〈日本語の焦点〉日本語「標準形」の歴史:話し言葉・書き言葉・表記』目次
野村剛史
(2019年6月10日刊行,講談社[講談社選書メチエ・704],東京, 269 pp., 本体価格1,850円, ISBN:9784065163856 → 版元ページ)
これまたいただきもの.明治以降の「標準語」よりももっとさかのぼる「標準形【スタンダード】」についての本.
【目次】
はじめに 3第I章 話し言葉のスタンダード 13
I-1 話し言葉と書き言葉、方言と中央語 14
I-2 中央語からスタンダードへ 19
I-3 スタンダードの楕円化 31
I-4 明治維新 41
I-5 「標準語」 56第II章 書き言葉のスタンダード 63
II-1 近現代口語体 69
II-2 普通文 95
II-3 近世標準文語文 116
II-4 中世書き言葉スタンダード 131
II-5 漢文、漢文訓読、漢文訓読体(漢文訓読調)、変体漢文、和漢混淆文、記録体、仮名文、和文 157第III章 表記のスタンダード 167
III-1 表記法大概 168
III-2 片仮名の使用 173
III-3 音韻と仮名 196
III-4 仮名遣い 210
III-5 近代仮名遣い問題 230
III-6 活字印刷 251注 266
『二つの文化と科学革命[新装版]』目次
C・P・スノー[松井巻之助訳]
(2011年11月10日刊行,みすず書房[《始まりの本》],東京, 本体価格2,800円, ISBN:9784622083429 → 版元ページ)
書評参考本なので速攻で読了.時代も環境も異なる論争の意味を探るには過度の “浅読み” や “深読み” を回避しつつ適切に解読する困難がつきまとう.
【目次】
I 二つの文化と科学革命(1959年リード講演) 1
1 二つの文化 2
2 生まれながらのラダイドとしての知識人 23
3 科学革命 29
4 富めるものと貧しいもの 41II その後の考察(1963年) 61
解説(ステファン・コリーニ[増田珠子訳]、1993年) 119
歴史的に見た「二つの文化」 123
スノーの生涯 130
「二つの文化」という考えの発展 135
反応と論争 143
変わりゆく学問分野の地図 157
専門化 169
変わりゆく世界のなかでの「二つの文化」 175さらなる読書のために 193
人名索引 [i-iv]