坂野徹
(2019年6月20日刊行,勁草書房,東京, viii+356+30 pp., 本体価格4,700円, ISBN:9784326102747 → 版元ページ)
【目次】
プロローグ 〈島〉にわたった科学者たち 1第1章 占領と視察──第一次世界大戦と南洋研究の起源 15
第1節 日本統治以前 15
第2節 海軍御用船に乗って 18
第3節 視察日誌より 27
第4節 人類学者がみたミクロネシア人 32
第5節 植民地としてのミクロネシア 36第2章 南洋庁と現地調査(一)──民族誌と自然人類学 41
第1節 委任統治と南洋庁 41
第2節 松岡静雄と『ミクロネシア民族誌』 44
第3節 長谷部言人の生体計測プロジェクト 54第3章 南洋庁と現地調査(二)──ヤップ島の人口減少をめぐって 65
第1節 人口減少問題と南洋庁の医学者たち 65
第2節 矢内原忠雄の南洋調査 73第4章 「文明」から遠く離れて──土方久功と「裸の土人たち」 91
第1節 「土人」たちの世界──ミクロネシアへ 91
第2節 パラオにて 96
第3節 「文化の果て」──サタワル島での七年 107
第4節 変貌するコロール──土方久功とパラオの植民地近代 114第5章 サンゴ礁の浜辺で──パラオ熱帯生物研究所の来歴 133
第1節 畑井新喜司とパラオ熱帯生物研究所の誕生 133
第2節 パラオ熱帯生物研究所の研究体制 140
第3節 サンゴと熱帯生物──研究の推移 148
第4節 コロールの生活 155第6章 緑の楽園あるいは牢獄──パラオ熱帯生物研究所の研究生活 167
第1節 緑の楽園あるいは牢獄 168
第2節 パラオのファーブル──阿部襄 172
第3節 海とチャモロ──元田茂 181
第4節 光る生物を求めて──羽根田弥太 190
第5節 「無期限」のパラオ行き──阿刀田研二 196第7章 〈島〉を往来する──南洋学術探検隊・田山利三郎・八幡一郎・杉浦健一 207
第1節 南洋学術探検隊 207
第2節 田山利三郎のサンゴ礁研究 216
第3節 八幡一郎の南洋考古学 224
第4節 杉浦健一の応用人類学 233第8章 「来るべき日」のために──京都探検地理学会のポナペ調査 247
第1節 今西錦司とポナペ調査 247
第2節 パラオ丸に乗って 252
第3節 訓練地としてのポナペ 255第9章 さらに南へ!──戦時下のパラオ熱帯生物研究所とニューギニア資源調査 265
第1節 アジア・太平洋戦争とパラオ熱帯生物研究所 265
第2節 田山利三郎と海軍ニューギニア資源調査隊 279第10章 パラオから遠く離れて──パラオ研関係者のアジア・太平洋戦争 295
第1節 満洲へ・戦線へ 295
第2節 南方軍政とパラオ研関係者たち 300
第3節 コロール炎上 314第11章 〈島〉が遺したもの──南洋研究と岩山会の戦後 321
第1節 南洋研究の戦後 322
第2節 岩山会と戦後日本 332エピローグ 科学者が歴史を記録するということ 347
あとがき 353
参考文献表 [15-30]
人名索引 [8-13]
事項索引 [1-7]