2005-01-22から1日間の記事一覧

『林芙美子 巴里の恋:巴里の小遣ひ帳・一九三二年の日記・夫への手紙』今川英子(編)

(2004年11月25日刊行,中公文庫,isbn:4122044545) 分野を問わず,日記と伝記は守備範囲ということで.出世作『放浪記』の印税でパリ外遊を果たした林芙美子の旅程が解説に載っている.それを見ると曽田英夫『幻の時刻表』(2005年1月20日刊行,光文社新書…

『書評はまったくむずかしい』

赤坂憲雄 (2002年5月19日刊行,五柳出版,isbn:4-906010-98-9) 【書評】※Copyright 2002 by MINAKA Nobuhiro. All rights reserved 書評はまったくおもしろい 本書のタイトルに惑わされてはいけない.民俗学の書評集として読んだとき,本書はたいへん充実…

〈書評〉を書く文化環境

日本では「理系の本」を書評する人が圧倒的に少ない[と思われる]ので,新聞や雑誌でも「理系の本」の書評に出くわすことはあまりない.もちろん,短めの新刊紹介ならばまだ目にする機会は少なくないのだが,長目の書評となると毎月あたり片手で数えられる…

『幻の時刻表』曽田英夫

(2005年1月20日刊行,光文社新書190,isbn:4334032907) 第3章まで読了.200ページほど.国内の廃線がらみの話題は他の本でも読めるが,第1章(幻の「東京発パリ行き」時刻表)など戦前の日本の旧領土を走っていた鉄道に関する話はおもしろい.“廃線本”と…