『北海道廃線紀行:草原の記憶をたどって』感想

芦原伸
(2022年5月15日刊行,筑摩書房[筑摩選書・0230],東京, 286+x pp., 本体価格1,700円, ISBN:978-4-480-01748-2版元ページ

カバージャケットを見ただけでは筑摩選書の一冊とはわからない.北海道の廃線探訪本といえば十年前に読んだ:工藤裕之『北海道廃止ローカル線写真集・追憶の鉄路』(2011年12月24日刊行,北海道新聞社,札幌,413 pp., ISBN:978-4-89453-619-7版元ページ[新装版] | facebook)をすぐ思い出す.

ワタクシは1970年代末にひとりで北海道鉄路旅をしたことがある.本書にも載っている道北の羽幌線から天北線を経て,オホーツク海岸の興浜北線・興浜南線・湧網線は全制覇.途中,渚滑線まで乗りつぶした.道南の岩内線や瀬棚線も終着駅まで乗った.これらの路線のすべてが1987年の国鉄民営化と相前後して廃線になってしまった.