『夢見る帝国図書館』感想

中島京子
(2019年5月15日刊行,文藝春秋,東京, 404 pp., 本体価格1,850円, ISBN: 978-4-16-391020-8 → 版元ページ

読了.もともと小説は読まないワタクシは本書が新刊で出たときにうっかりまたいで通り過ぎてしまった.しかし,あらためて手に取ると “小説中小説” とも呼べる「夢見る帝国図書館」連載がとてもおもしろい.この小説の図書館史の背景については,つい先日読了した:長尾宗典『帝国図書館:近代日本の「知」の物語』(2023年4月25日刊行,中央公論新社中公新書・2749],東京, xvi+283 pp., 本体価格920円, ISBN:978-4-12-102749-8書評目次版元ページ)がとても役立った.ノンフィクションとフィクションが絶妙に混ざったこういう小説だったらワタクシにもまったく違和感ない.