新井文彦
(2012年3月10日刊行,筑摩書房[ちくまプリマー新書・176],東京,191 pp., 本体価格980円, ISBN:9784480688774 → 版元ページ|著者サイト〈浮雲倶楽部〉|ほぼ日刊イトイ新聞連載〈きのこの話〉)
菌類や変形菌のカラー生態写真集.きのこそのものの写真というよりも,背景の生息環境全体を切り取っていてとても印象的だ.こんなにきれいに撮ってもらえたなら毒キノコだって大喜びにちがいない.極私的にはクラゲを見るよりもキノコを眺める方が心やすらぐ.南方熊楠の菌類画集:萩原博光解説/ワタリウム美術館編集『南方熊楠 菌類図譜』(2007年9月25日刊行, 新潮社, ISBN:9784103055518 → 目次|版元ページ)や Beatrix Potter のキノコ画集:Eileen Jay, Mary Noble, Anne Stevenson Hobbs『A Victorian Naturalist: Beatrix Potter's Drawings from the Armitt Collection』(1992年刊行,Frederick Warne & Co., 192 pp., ISBN:0723239908 → 書評|目次)を思い出す.
—— こういう「きのこ本」が近年よく出版されるところをみると,きっと定着した読者層があるにちがいない.