『食虫植物:進化の迷宮をゆく』目次

島健
(2022年3月16日刊行,岩波書店[岩波科学ライブラリー・310],東京, 16 color plates + x+164 pp., 本体価格1,800円, ISBN:978-4-00-029710-3版元ページ引用文献ファイル [pdf])


【目次】
カラー口絵(16 pp.)
まえがき iii
1 食虫植物とはなにか?――当落線上にそよぐ食虫木 1
2 食虫植物の猟具 13
3 食虫植物の偏食――虫食う草も好き好き 35
4 食虫植物の葛藤 51
5 それでも虫を食べる意味とは? 72
6 食虫植物はなぜ「似てしまう」のか 93
7 複雑精緻な進化の謎 111
8 食虫植物のゆくえ 133
あとがき 161

『読書とは何か —— 知を捕らえる15の技術』一期一会の読書術(20)

三中信宏
(2022年1月30日刊行予定,河出書房新社河出新書・046],東京, 292 pp., 本体価格880円, ISBN:978-4-309-63147-9コンパニオンサイト目次版元ページ

『読む・打つ・書く』書評拾い(47)

三中信宏
(2021年6月15日第1刷刊行|2021年10月5日第2刷刊行,東京大学出版会東京大学出版会創立70周年記念出版],東京,xiv+349 pp., 本体価格2,800円(税込価格3,080円), ISBN:978-4-13-063376-5コンパニオン・サイト版元ページ

『読書とは何か —— 知を捕らえる15の技術』一期一会の読書術(19)

三中信宏
(2022年1月30日刊行予定,河出書房新社河出新書・046],東京, 292 pp., 本体価格880円, ISBN:978-4-309-63147-9コンパニオンサイト目次版元ページ

『進化理論の構造 I・II』は誰が読むのか?

ティーヴン・ジェイ・グールド[渡辺政隆訳]
(2021年11月20日刊行,工作舎,東京, 808 + 1,120 pp., 本体価格9,000円 [I]/11,000円 [II],ISBN:978-4-87502-534-4 [I] | ISBN:978-4-87502-535-1 [II] → 目次 [I]目次 [II]版元ページ [I]版元ページ [II]

この『進化理論の構造』の原書が出版された2002年であれば,グールドが書き留めた現代進化生物学の “戦記物語” の記述をリアルに実感できる読者層は少なくなかっただろう.しかし,20年後のいまこの訳本を手にする読者にとっては大昔の “源平盛衰記” となってしまうかもしれない.これは本の側(著者の側)の問題ではなく,読み手の側の事情による.たとえば,主著『適応と自然選択:近代進化論批評』の訳本が工作舎から出たジョージ・C・ウィリアムズについて,グールドは第8章の200ページを費やして批判している(→ 読書ツイート).しかし,この章の内容はウィリアムズの思想の “時代的変節” を知っていないと理解できないだろう.スピルバーグ監督の映画〈ウエストサイドストーリー〉が視聴者を選ぶのと同じ意味あいで,グールドの『進化理論の構造』は日本の読者を選んでいるとワタクシは考えている.

ウィリアムズの別の本:George C. Williams『Natural Selection: Domains, Levels and Challenges』(1992年刊行, Oxfoed University Press[Oxford Series in Ecology and Evolution: 4], New York, x+208 pp., ISBN:0-19-506933-1 [pbk]) で展開されているように,彼は「クレード選択」というメカニズムを念頭に置いている.ただし,ウィリアムズは分類学的な「種問題」の “地雷原” は注意深く避け,gene—genotype—clade という階層を考えている.一方,D. S. Wilson と Elliott Sober の想定する複数レベル淘汰(たとえば:E. Sober and D. S. Wilson『Unto Others : The Evolution and Psychology of Unselfish Behavior』1998年刊行,Harvard University Press, Cambridge, xii+394 pp., ISBN:0-674-93046-0 [hbk] → 書評)はもっと一般化されている.

—— 書き手は読み手を選んでいる

『Index, A History of the: A Bookish Adventure』目次

Dennis Duncan
(2021年9月刊行,Allen Lane / Penguin Books, London, xii+340 pp., ISBN:978-0-241-37423-8 [hbk] → 版元ページ


【目次】
List of Figures ix
Introduction 1
1. Point of Order — On Alphabetical Arrangement 19
2. The Birthes of the Index — Preaching and Teaching 49
3. Where Would We Be Without It? — The Miracle of the Page Number 85
4. The Map or the Territory — The Index on Trial 113
5. ‘Let No Damned Tory Index My History’ — Sparring in the Back Pages 136
6. Indexing Fictions — Naming was Always a Difficult Art 171
7. A Key to All Knowledge — The Universal Index 203
8. Ludmilla and Lotaria — The Index in the Age of Search 230
Coda — Archives of Reading 261

 

Notes 273
Acknowledgements 299
Appendix: A Computer-generated Index 303
Index 309

『スパイス戦争:大航海時代の冒険者たち』文庫化

ジャイルズ・ミルトン[松浦伶訳]
(2022年4月11日刊行,筑摩書房ちくま学芸文庫・ミ-27-1],東京, 本体価格1,500円, ISBN:978-4-480-51113-3版元ページ

20年前に出た元本:ジャイルズ・ミルトン[松浦伶訳]『スパイス戦争:大航海時代冒険者たち』(2000年12月5日刊行,朝日出版社,東京, ISBN:4-02-257553-0書評)では,原本の数カ所で「バンダ」が「パンダ」と誤植されていると指摘したが,きっと修正されていますよね.

『読書とは何か —— 知を捕らえる15の技術』一期一会の読書術(18)

三中信宏
(2022年1月30日刊行予定,河出書房新社河出新書・046],東京, 292 pp., 本体価格880円, ISBN:978-4-309-63147-9コンパニオンサイト目次版元ページ

『Une année en Bourgogne: douze menus bourguignons au fil des saisons』

Les fines bouches de Baubigny
(2017年12月刊行,Editions Les Fines Bouches, 146 pp., ISBN:978-2-9530521-1-4

ブルゴーニュ地方の一年をたどるレシピ集.月ごとに料理レシピが三つずつ載っている.空白ページがところどころ挟まっているのは自分のレシピを書き留めよということだろうか.スイスからのわざわざお送りいただき,ご恵贈まことにありがとうございました.