『落語の言語学』

野村雅昭

(2002年6月10日刊行,平凡社ライブラリー435, ISBN:4582764355



元本は1994年5月に平凡社から出された.




【目次】

第1章 落語の言語空間 9

 話芸としての落語
 落語のことば・落語家のことば
 談話としての落語
 落語の構造

第2章 マエオキはなぜあるのか 63

 マエオキについてのまえおき
 桂文楽のマエオキ
 一九六〇年ごろの落語家たち — その一
 一九六〇年ごろの落語家たち — その二
 現代の落語家たち — その一
 現代の落語家たち — その二
 落語速記以前の状況
 近代落語の成立とマエオキ
 三遊亭円朝のマエオキ
 人情噺のマエオキの系譜
 マエオキの構造

第3章 オチの構造 129

 オチとはなにか
 オチの成立
 オチのいろいろ
 これまでのオチの分類
 オチの分布
 ワライにおける緊張と緩和
 落語とクライマックス
 オチからみた噺の構成
 枝雀の四分類
 枝雀の分類と従来の分類の比較
 談話行動としてのオチ
 非言語行動によるオチの位置
 独語によるオチ
 対話によるオチ
 質問表現に対するオチ
 説明要求表現に対するオチ
 命令表現と行動
 命令表現に対する拒否表現
 判叙表現に対するオチ
 要求表現をともなう判叙表現
 判叙表現に対する否定表現
 ジグチの構造
 ジグチオチの位置
 落語にはなぜオチがあるのか
 談話行動からみたオチの類型
 発話行動によるオチの分類

第4章 演題の成立 279

 落語の演題の特徴
 東京落語の演題
 演題の構成
 命名の視点
 演題における造語・命名の特徴
 上方落語の演題との比較
 演題の意味するもの


文献 305
あとがき 314
わが青春の全落連と早稲田大学 317
平凡社ライブラリー版 あとがき 326
解説 — 凍結された言葉の世界へ[矢野誠一] 329
索引 [342-336]