Willi Hennig[Translated by D. Dwight Davis and Reiner Zangerl]
(1966年刊行,University of Illinois Press, Urbana, vi+263 pp.[hbk])
初版を買うのを,まるで盲点に入ったように,今の今までうっかり忘れていた.
ぼくが学部4年生のときに買ったのは,第2刷:『Phylogenetic Systematics』(1979年刊行,University of Illinois Press, Urbana, xvi+263 pp.,ISBN:025200745X [hbk])で,新たに書かれた序文:「Forward by Donn E. Rosen, Gareth Nelson, and Colin Patterson」のアジ演説を読んでしまったのが,今にして思えば“運の尽き”だったかな.その後,ペーパーバック版で第3刷:『Phylogenetic Systematics』(2000年刊行,University of Illinois Press, Urbana, xvi+263 pp.,ISBN:9780252068140 [pbk] → 版元ページ)が出て,現在,新刊でも買うことができる.
しかし,初版時のドイツ語からの翻訳ミスはまったく直っていないので,できることならドイツ語の原書:Willi Hennig『Phylogenetische Systematik』(1982年刊行,Verlag Paul Parey, Berlin, 246pp.)を参照するのがベストだろう.とくに,Hennig の種概念に関しては,英訳本では明らかに誤訳されているので,それでは著者の意図はきっと正しく伝わらないだろう.