『カレル・チャペック:小さな国の大きな作家』

飯島周

(2015年12月15日刊行,平凡社平凡社新書・798],東京, 279 pp., ISBN:9784582857986版元ページ

上州往復車中読書本.ちくま文庫から「カレル・チャペック旅行記コレクション」を出した著者による評伝.けっこうおもしろい.「チャペック」といえば,20年ほど前に金沢大学で闇の講習会を開いたとき,近江町市場近くにあった〈チャペック〉という珈琲専門店に通ったことを思い出す.すでに閉店してしまったらしいが.

【目次】
はじめに 7

第1章 世に出るまで 15

1. クラコノシュの庭 ― 少年時代 16
2. プラハでの出会い 24

第2章 ジャーナリスト、作家として 31

1. 日々の流れの岸辺で 32
2. ロボット誕生 37
3. 郵便屋さんとおまわりさん 44
4. 旅人の眼 50
5. キュビズム的認識 ― 哲学的認識論三部作 78
6. 政治的動物 ― 政治と文化のかかわり 93
7. 山椒魚との闘い ― ファシズムへの抵抗 117

第3章 趣味に生きる 147

1. 多様な趣味 148
2. 犬と猫の飼育 ― 間違いからの出発 154
3. 園芸の楽しみ 164
4. カレル・チャペックの詩 176
5. カレルと日本 194

第4章 カレルの周辺の人たち 209



注 241
年譜 251
カレル・チャペック主要著作一覧 264
参考文献 269
あとがき 274