『古文鳥類学——平安貴族が愛でたのは本当にホトトギスなのか』
三上修
(2026年5月19日刊行、岩波書店[岩波科学ライブラリー・343]、東京, 8 color plates + x + 128 + 4 pp., 本体価格1,700円, ISBN:978-4-00-029743-1 → 目次|版元ページ)
ひばり・ほととぎす・かもめなど身近な鳥たちを取り上げ、古文に記されたそれらの鳥の記述を踏まえて、人間がその歴史の中で鳥たちの存在をどのように受け留めてきたのかに光を投げかける。とりわけ第5章「江差追分の「かもめ」は何かもめ?」で展開されている民謡の分析は、民俗鳥類学そのものであり、鳥類学者ならではの視点が光る(「決定木分析」はこう使う好例)。著者はとても興味深い “鉱脈” を掘り当てたのではないだろうか。 “古文鳥類学” があるのなら、同様の視点で “古文昆虫学” や “古文魚類学” も当然あり得るだろうから。