チャールズ・グレーバー[河本宏監修/中里京子訳]
(2020年3月15日刊行,早川書房,東京, 8 color plates + 388 pp., 本体価格3,000円, ISBN:978-4-15-209920-4 → 版元ページ)
いただきもの.ありがとうございます.
チャールズ・グレーバー[河本宏監修/中里京子訳]
(2020年3月15日刊行,早川書房,東京, 8 color plates + 388 pp., 本体価格3,000円, ISBN:978-4-15-209920-4 → 版元ページ)
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Alessandro Minelli, Gherardo Ortalli, Glauco Sanga (eds.)
(2005年刊行, Istituto Veneto di Scienze, Lettere ed Arti, Venezia, x+574 pp., ISBN:88-88143-38-6 → 版元ページ)
Abstracts 523
岸由二
(2019年11月18日刊行,八坂書房,東京, 278 pp., 本体価格3,500円, ISBN:978-4-89694-174-6 → 目次|版元ページ)
読売新聞大評が公開された:三中信宏「現代生態学の〝戦記〟— 利己的遺伝子の小革命 岸由二著 八坂書房」(2020年2月23日掲載|2020年3月2日公開):
地道な研究の蓄積は科学を推進する。しかし、実験観察とデータ収集だけがすべてではない。科学者個人あるいは研究者コミュニティーがたどってきた時代背景のなかで、全体を覆う空気のような理念や教義や政治的信条が長年にわたって科学に影響を及ぼすことがある。本書は、1970~90年代の日本の生態学者たちが、E・O・ウィルソンの「社会生物学」、R・ドーキンスの「利己的遺伝子」、W・D・ハミルトンの「包括適応度」などのキーワードに象徴される新たな学問的思潮(著者は「黒船」と呼ぶ)に対してどのような構えで立ち向かったのかを、その論争の中心にいた著者が書き綴った“戦記物語”だ。
第2次世界大戦後は日本共産党が推進したソビエトのルイセンコ遺伝学がもてはやされ、その後は今西錦司の全体論的進化論が大流行した。正統派の進化論の普及が長らく阻まれてきた日本ならではの“精神的学問風土”とはいったい何だったのか……長年にわたる戦いの日々の“語り部”として著者は余人をもって代えがたい。
本書の大部分は当時、公表された著者の論文や記事の復刻である。著者は「個々の研究者が個々の分野で卓越した業績をあげることと、研究者集団が自らの位置を現代生物学の構図のなかに適切に位置づける視野をもつことは、いうまでもなく相対的に独立した事態」であると言う。評者と同世代あるいはそれ以上の“戦中派”の生態学者・進化学者ならば本書のメッセージを(その行間に込められた含意とともに)きちんと読み取ることができるだろう。もっと若い“戦争を知らない”世代の読者にとっても、本書はきっと手に取る価値があるだろう。自然科学研究の“風景”はたえず変貌するが、現在の平和な科学研究の“景色”の足元にはかつての“激戦”の痕跡がそこかしこに埋まっているからだ。
科学とはこの上もなく人間臭い営為である。
三中信宏[進化生物学者]読売新聞書評(2020年2月23日掲載|2020年3月2日公開)
昨年,本書を読了したときのワタクシの感想(というかツイート束)はこちら → 三中信宏「『利己的遺伝子の小革命:1970-90年代 日本生態学事情』感想」(2019年11月22日).最初の書評原稿に対しては読売新聞文化部から「当時の生態学が置かれていた政治的背景についてもっと詳しく」との “査読コメント” が付いた.確かに,ルイセンコや今西への言及は今の若い読者にとっては補足説明が必要だろう.
海部陽介
(2020年2月12日刊行,講談社,東京, 335 pp., 本体価格1,800円, ISBN:978-4-06-518554-4 → 版元ページ)
内田亮子
(2020年1月25日刊行,現代書館[いま読む!名著],東京, 243 pp., 本体価格2,200円, ISBN:978-4-7684-1018-9 → 版元ページ)
リチャード・O・プラム[黒沢令子訳]
(2020年3月10日刊行,白楊社,東京, 16 color plates + 462 pp., 本体価格3,400円, ISBN:978-4-8269-0216-8 → 版元ページ)
Michael Ohl
(2015年刊行, Matthes & Seitz, Berlin, 318 pp., ISBN:978-3-95757-089-5 [hbk] → 目次|版元ページ)
第8章「誰が種を数え,名前を付けるのか(Wer zählt die Arten, nennt die Namen?)」(pp. 227-262)読了.生物多様性の全貌を分類してきた歴史.続く第9章「ないものに付く名前(Namen für nichts)」(pp. 263-295)読了.架空の事物に学名が付く逸話の数々.ハナアルキとかネッシー以外に,精神疾患による妄想もある.エピローグ「ラベルからわかること(Vom Etikettieren)」(pp. 297-298)読了.これでやっと最後まで読み終えた.ようやく本書の英訳本:Michael Ohl[Elisabeth Lauffer 訳]『The Art of Naming』(2018年3月刊行, The MIT Press, Massachusetts, xvi+294 pp., ISBN:978-0-262-03776-1 [hbk] → 目次|版元ページ)を心安らかに手に取ることができる.
Lisa Q. Fetterman, Meesha Halm, and Scott Peabody[水原文訳]
(2018年11月2日刊行,オライリー・ジャパン[Make: Japan Books],東京, 290 pp., 本体価格3,200円, ISBN:978-4-87311-862-8 → 版元ページ)
Jeff Potter[水原文訳]
(2016年12月16日刊行,オライリー・ジャパン[Make: Japan Books],東京, xii + 490 pp., 本体価格3,400円, ISBN:978-4-87311-787-4 → 版元ページ)