『古生物の形態と解析』棚部一成・森啓(編)

(1999年11月30日刊行,朝倉書店,isbn:4254166427

※2005年上半期に第2刷が出ます.

紹介(← dagboek)



【目次】
「古生物の科学」の出版にあたって(速水格, pp.i-ii)
序 (棚部一成, p.iii)


 1.相同性とは何か−発生と進化とを結びつける形態学的認識(倉谷滋, pp.1-33)
はじめに
相同性とは
発生学と系統学
反復という思想
ヘテロクロニー,ヘテロトピー,潜在的相同性
ファイロタイプ,モルフォタイプ
発生拘束としての相同性
咽頭
系統進化と相同性
結論
 

 2.形態進化の発生的側面(森田利仁, pp.34-60)
はじめに
形態進化をめぐるかつての論争
ボディプランの発生過程
形態形成遺伝子の進化的保守性
大進化をもたらす突然変異
発生的制約
おわりに


 3.形態測定学(三中信宏, pp.60-99)
かたちを測ること
かたちの統計学的側面:比変量を例として
現代の形態測定学:D'Arcy Thompson からの系譜
相対成長理論:サイズとシェイプ
形状座標の多変量統計学:円形正規分布モデル
薄板スプライン関数に基づく変形と変異の解析
接線・勾配・輪郭素:標識点情報への輪郭情報の付与
適用例,残された問題,そして将来への展望
インターネット資源の活用


 4.成長の規則とかたちの形成(生形貴男, pp.100-126)
はじめに
成長とかたち
パターンの生成
おわりに


 5.構成形態学(生形貴男, pp.127-139)
構成形態学とは
構成形態学の方法
ポスト構成形態学
まとめ


 6.理論形態学の方法(岡本隆, pp.140-174)
理論形態学とは
機能的,適応的要因の解明
かたちとかたちづくりの近似
理論形態学の着想
おわりに


 7.バイオメカニクス(関勝仁・棚部一成, pp.175-190)
はじめに
流水中の物体の特性に関する一般的法則
アンモノイド類の殻形態と遊泳性能
遊泳するイタヤガイ科二枚貝類の殻の翼性能
あとがき


 8.時間を担う形態(郡司ペギオ幸夫, pp.191-213)
はじめに
記載的形態モデル:問題の整理
力学系モデル:細胞レベルの相互作用
生物にとっての文脈:逆理・不動点・"切り閉じる"
文脈との相互作用モデル
むすびにかえて:「意味」は誰のものか
 索引(pp.215-220)