三中信宏
(2018年5月中旬刊行予定,技術評論社,東京,ca 240 pp., 予価2,300円(本体価格) → 経緯1|経緯2)
「まえがき」と「あとがき」がさらに追加されるかもしれない.
【ほぼ確定目次】
プロローグ:統計曼荼羅の拝み方 ― 統計学の世界を鳥瞰するために 1
第1講 素朴統計学:涙なしの統計ユーザーへの道 7
統計学のロジックとフィーリング:ある思考実験 7
統計思考の認知心理的ルーツを探る 10
アブダクションという推論様式の進化的起源 12第2講 グラフィック統計学:数と図のリテラシー 15
統計学は「見る」ことから始まる 15
百聞は一見にしかず:グラフを用いた可視化の事例 17
ポアソン・クランピングの陥穽:統計的直感の “誤作動” の例として 25第3講 観察データから統計モデルへ 29
観察データと統計モデルとの関係 29
数学と現実の架け橋:カール・ピアソンの先駆的業績 31
統計学の誤解と誤用:農業試験研究の場合 36第4講 統計学をめぐる論争は今なおやまず 39
「p値」をめぐるせめぎあい ― ある統計学論争 39
統計的推論の目標は何か?:強い推論と弱い推論 41
フィッシャーを経由してネイマン-ピアソンへ 42
ネイマン-ピアソンを超えて:証拠に基づくアブダクション 45第5講 統計的思考に必要なリテラシー:文字・数字・図表 48
統計学をめぐるある生物分類論争 49
リテラシー,ニューメラシー,ヴィジュアル・リテラシー 53
知識の体系化と情報の可視化 55第6講 パラメトリック統計学:数理の世界 57
統計理論の要塞を見上げる 57
確率変数と確率分布:母集団のモデル化として 59
標本に基づく母集団パラメーターの推定 64
確率分布曼荼羅:確率分布の類縁関係を見わたす 70第7講 実験計画法(1):完全無作為化法への道 76
正規分布帝国:なぜ正規分布は最強なのか 76
実験計画法の理念と射程 78
実験区の配置と線形統計モデル 79
偏差,平方和,平均平方,そしてF値 82第8講 実験計画法(2):分散分析と多重比較 88
統計的検定の枠組み:帰無仮説と対立仮説 88
仮説検定と分散分析:要因の有意性を判定する 90
多重比較の諸方法:水準間の有意差を判定する 96第9講 実験計画法(3):乱塊法,要因実験,交互作用 103
実験区をブロック化する 103
要因実験:複数の実験要因の組合せと交互作用 108
分割区法:乱塊法の応用として 115第10講 線形統計モデルのさらなる拡張 122
線形モデル:その仮定と問題点 122
拡張(1):一般化線形モデル 126
拡張(2):混合効果モデル 132第11講 統計モデル選択論:統計学的アブダクションのために 134
パラメーター推定問題とモデル選択問題 134
データに対するモデルの当てはめ:尤度による評価 139
よい統計モデルとは何か?:AICによるモデル選択 147第12講 コンピューター統計学:データに自らを語らせる 153
母集団からのサンプリング vs. データからのリサンプリング 154
リサンプリング統計手法:ブーツストラップとジャックナイフ 158
[1]ジャックナイフ法:重複を許さず無作為削除リサンプリングを反復する 160
[2]ブーツストラップ法:重複を許して無作為同数リサンプリングを反復する 161
データははたしてものを言うのか:理想と現実 163第13講 ベイズの世界:論よりラン 167
ベイズの定理:条件付き確率からの出発 167
ベイズ的推論:事前から事後へ 171
事後確率分布=尤度×事前確率分布 175
[1]ベータ事前分布をもつ二項分布パラメーターの事後分布 176
[2]正規事前分布をもつ正規分布の平均パラメーターの事後分布 180
ベイジアンMCMC:福音か災厄か 183第14講 多変量解析の細道をたどる 189
変量間の共変動:その視覚化と定量化 189
一変量から二変量へ,そして多変量へ 194
高次元データの攻略に向けて 202
[1]グラフ化による可視化:クラスター分析の例 207
[2]次元削減による可視化:主成分分析の例 208
エピローグ 統計曼荼羅の下張り ― 過去の産物としての現在 214
附録:統計学へのお誘い本リスト
謝辞
文献リスト
索引