『地球の生きものたち〔決定版〕』

デイヴィッド・アッテンボロー日高敏隆今泉吉晴・羽田節子・樋口広芳訳]
(2019年9月25日刊行,早川書房,東京, 351 pp., 本体価格9,000円, ISBN:9784152098856版元ページ

原書刊行40周年記念版.カラー写真も大幅にアップデートされているとのこと.ご恵贈ありがとうございます.

『トウガラシ大全:どこから来て、どう広まり、どこへ行くのか』目次

スチュアート・ウォルトン[秋山勝訳]
(2019年9月24日刊行,草思社,東京, 311 pp., 本体価格2,000円, ISBN:9784794224149版元ページ

カバージャケットからして “スコヴィル値” がとっても高そうなんですけど…….


【目次】
イントロダクション 世界中で愛されている香辛料 15

第1部 トウガラシとは何か

第1章 われらが愛すべき香辛料 —— トウガラシのすべて 30
第2章 さまざまなトウガラシ —— アパッチ、ヴァイパー、ドラゴン 56

第2部 トウガラシの歴史

第3章 アメリカのスパイス —— 原産地のトウガラシ 100
第4章 3席の船がやってきた —— コロンブスの到来 117
第5章 トウガラシが来た道 —— アフリカ、アジアに渡ったトウガラシ 129
第6章 「赤赤と輝き、信じられないほど美しい」 —— 中国に渡ったトウガラシ 145
第7章 ピリピリからパプリカまで —— ヨーロッパのトウガラシ 157
第8章 テキサスのチリとチリ・クイーン —— アメリカのトウガラシ 174
第9章 トウガラシソース —— 世界が魅了された味 192
第10章 トウガラシの味と食感 —— 激しい辛さに体と心はどう反応しているのか 207

第3部 トウガラシの文化

第11章 悪魔のディナー —— トウガラシのダークサイド 218
第12章 官能の媚薬 —— トウガラシと性欲 236
第13章 武器としてのトウガラシ —— 化学兵器の元祖 247
第14章 超激辛と激辛フェチ —— トウガラシ礼賛 254
第15章 男だけの世界 —— トウガラシは男の愉悦 267
第16章 味覚のグローバリゼーション —— トウガラシは人類を救うか 281

謝辞 294
訳者あとがき 296
原注 [308-302]
参考文献 [311-309]

『ビールの自然誌』翻訳進行中

ロブ・デサール,イアン・タッターソル[ニキリンコ・三中信宏訳]
(2020年1月刊行予定,勁草書房,東京)

「文化構築物=生きもの」としてのビールの生態と系統進化を論じた新刊.原書:Rob DeSalle and Ian Tattersall『A Natural History of Beer』(2019年2月刊行, Yale University Press, New Haven, xii+242 pp., ISBN:9780300233674 [hbk] → 目次版元ページ

「文化構築物=生きもの」としてのビールの多様性と系統進化を論じた新刊.

『マツタケ:不確定な時代を生きる術』目次

アナ・チン[赤嶺淳訳]
(2019年9月17日刊行,みすず書房,東京, xiv+441+xxiv pp., 本体価格4,500円, ISBN:9784622088318版元ページ

『きのこのなぐさめ』は内省的な本だったが,この新刊は資本主義を超える “マツタケ世界論” かな.ワタクシ的には民俗生物学本と受け取れるけど.


【目次】
絡まりあう v
プロローグ 秋の香 3

第1部 残されたもの 19

1 気づく術 25
2 染めあう 43
3 スケールにまつわる諸問題 57

  幕間 かおり 71

第2部 進歩にかわって――サルベージ・アキュミュレーション 85

4 周縁を活かす 91

  フリーダム…… 109

5 オレゴン州オープンチケット村 111
6 戦争譚 131
7 国家におこったこと――ふたとおりのアジア系アメリカ人 149

  移ろいゆきながら…… 165

8 ドルと円のはざま 167
9 贈り物・商品・贈り物 185
10 サルベージ・リズム――攪乱下のビジネス 199

  幕間 たどる 209

第3部 攪乱――意図しえぬ設計 225

11 森のいぶき 231

  マツのなかからあらわれる…… 249

12 歴史 251
13 蘇生 269
14 セレンディピティ 289
15 残骸 309

  ギャップとパッチで…… 325

16 科学と翻訳 327
17 飛びまわる胞子 345

  幕間 ダンス 365

第四部 事態のまっただなかで 379

18 まつたけ十字軍――マツタケの応答を待ちながら 387
19 みんなのもの 399
20 結末に抗って――旅すがらに出会った人びと 415

  胞子のゆくえ――マツタケのさらなる冒険 425

マツタケにきく――訳者あとがき 431
本書で引用された文献の日本語版と日本語文献 [xix-xxiv]
索引 [i-xviii]

『海洋プラスチック汚染:「プラなし」博士,ごみを語る』目次

中嶋亮太
(2019年9月19日刊行,岩波書店[岩波科学ライブラリー・288],東京, vi+128+13 pp., 本体価格1,400円, ISBN:9784000296885版元ページ

ご恵贈感謝です.読売書評が掲載されたドノヴァン・ホーン『モービー・ダック』はまさに海洋プラスチック汚染問題を取り上げている.


【目次】
1 どこもかしこもプラスチック! 1
2 使い捨て文化――大量生産と大量廃棄 7
3 海に漏れ出すプラスチック 19
4 あなたもわたしも海洋プラスチックの排出者 31
5 プラスチックは最終的に海のどこにいくの? 45
6 行方不明プラスチックの謎 55
7 ディープ・インパクト――海洋生態系と人への影響 65
8 海にプラスチックを漏れ出させない方法 107

あとがき 127
参考文献 [1-13]

『伊藤野枝集』目次

森まゆみ(編)
(2019年9月18日刊行,岩波書店岩波文庫・青N128-8],東京, 441 pp., 本体価格1,130円, ISBN:9784003812815版元ページ


【目次】
I 創作 9
II 評論・随筆・書簡 159
III 大杉栄との往復書簡 331

注 391
解説 嵐の中で夢を見た人 —— 伊藤野枝小伝[森まゆみ] 405
伊藤野枝略年譜 433

『ホホホ座の反省文』

山下賢二・松本伸哉(著)
(2019年6月21日刊行,ミシマ社,東京, 207 pp., 本体価格1,800円, ISBN:9784909394224版元ページ

旧〈ガケ書房〉のイメージがかぶるけどだいぶ変容したようで,知らないうちに〈ホホホ座〉がかくも “自然増殖&全国展開” しているとは知らなかったなあ.

『自然は導く:人と世界の関係を変えるナチュラル・ナビゲーション』感想

ハロルド・ギャティ[岩崎晋也訳]
(2019年9月10日刊行,みすず書房,東京, 2 color plates + iv + 279 pp., 本体価格3,600円 → 版元ページ

読了.本書にまとめられた「自然を読みとる力」の数々は現代人の誰もが忘れかけている技能だろう.著者の言う「自然物によるナビゲーション」は,陸・海・空・星の自然物はもちろん,昆虫の巣や樹木の生育あるいは海鳥の頻度まで含め,五感を研ぎ澄ますことを狙っている.かつての先住民や探検家たちが用いたにちがいないそれらの技法は,現代のオリエンテーリングクロスカントリーにも通じる.

『アリストテレス 生物学の創造[下]』目次

アルマン・マリー・ルロワ[森夏樹訳]
(2019年9月17日刊行,みすず書房,東京, iv, pp. 293-586, 35, 本体価格3,800円, ISBN:9784622088356版元ページ

前著:アルマン・マリー・ルロワ[上野直人監修/築地誠子訳]『ヒトの変異:人体の遺伝的多様性について』(2006年6月9日刊行,みすず書房,東京,iv+320+lvi pp.,本体価格3,200円,ISBN:462207219X版元ページ)も印象的な本だった.


【目次】
ヒツジの谷 293
カキのレシピ 321
イチジク、蜜蜂、魚 341
石の森 387
宇宙 441
ピュラー海峡 503

補遺 561
 I アリストテレスの動物一二種と、六つの形態学的特徴のためのデータ・マトリクス 564
 II 胎生四足類(哺乳類)の栄養(troph?)摂取とその配分経路 566
 III 知覚と動作のCIOMモデル 568
 IV アリストテレスの心臓―肺の体温調節サイクル 570
 V アリストテレスの生活史データ――胎生四足類と鳥類 573
 VI 生活史の特徴間の関係を現代のデータを使用して図示 577

謝辞 579
訳者あとがき 583

図版について [33-35]
参考文献解題 [12-32]
索引 [1-11]