『科学と証拠:統計の哲学入門』

エリオット・ソーバー[松王政浩訳]

(2012年近刊,名古屋大学出版会,名古屋,本体価格4,600円,ISBN:9784815807122版元ページ

原書:Elliott Sober『Evidence and Evolution: The Logic Behind the Science』(2008年4月21日刊行,Cambridge University Press,Cambridge,xx + 392 pp.,ISBN:9780521871884 [hbk] / ISBN:9780521692748 [pbk] → 著者サイト正誤表[pdf]).400ページの原書がなぜ256ページの訳本になるのかと思ったら,原書の「第一部」(約100ページ)のみを「部分翻訳」したということか.なるほど,だから『進化と証拠』ではなく『科学と証拠』というタイトルになるわけね.原本100ページが訳本ではその2.5倍のページ数になるわけで,それはそれですごいなあ.ソーバー教授は,アンチ・ベイジアンにして筋金入りの「尤度主義者」なので,この第一部だけでも十分に興味深い.あの原書は各パーツに対応してテーマ的に「4分冊」に分けられる性質の本だろう.

部分訳が出版されるとなると気になるのは,原書の「残り」の部分の翻訳予定があるのかどうかということだが,現時点ではその予定はないとのこと.