『オッカムのかみそり:最節約性と統計学の哲学』書評執筆じたばた

エリオット・ソーバー[森元良太訳]
(2021年5月20日刊行,勁草書房,東京, viii+352 pp., 本体価格4,500円, ISBN:978-4-326-10294-5目次版元ページ

朝からずっと “〆切様” が背後に取り憑いていたのだが,先ほどやっと本書の書評原稿(1,446字)を編集部に打ち返したので,憑き物は落ちたとさ.ふー.訳本2冊(うち1冊は書込み付箋用)と原書を並べて格闘したが,蕎麦センセイは何度登攀してもどこかで滑落してしまう.この本は第2章の統計学哲学チャプターを生き延びればあとは何とかなる.登攀途中に捕れた “蟲” たちは訳者に送付して展翅展足を依頼した.

夜,書評ゲラがさっそく届いたので,修正箇所を確認・加筆してさくっと打ち返す.翌朝,最終ゲラが着弾していたので,ざっとブラウズして受領返信メールを返す.最初の著作『Simplicity』(1975, Clarendon Press, Oxford)を皮切りに,実に40年もの長きにわたる蕎麦センセイの最節約性探検の旅はこれにてめでたく大団円かと思いきや…….