『Idealistische Morphologie und Phylogenetik (Zur Methodik der systematische Morphologie)』

Adolf Naef

(1919年刊行,Verlag von Gustav Fischer, Jena, vi+77 pp. → 目次

ベルリンの古書店Lange & Springer〉から速攻で届いた本.くすんだオレンジ色のカバーはいかにも G. Fischer らしい.一世紀を経て,つくばに着便.Naef 本はかつて大学院生だったころに “孫コピー” をもらって読んだ.しかし,さすがにコピーのコピーではテキストが潰れて読みづらかった.

本書は,ちょうど二年前に,ミシガン大学図書館の電子化事業の一環として復刻されたことがあった:Adolf Naef『Idealistische Morphologie und Phylogenetik』(2011年2月27日復刻,The University of Michigan Library, Ann Arbor → 公式サイト書籍ページ).ただし,スキャンの解像度が低かったせいか,本文テクストも図像パラテクストも残念なリプリントだった.US$ 10 という破格の廉価でゲットできるいい機会だったのだが.

そんなこんなでさらに年月を経て,Ernst Haeckel がまだ存命していた年に出版された原本をやっと手にすることができた.国内の公的機関では両手で数えられるくらいしか所蔵されていない.本書の裏表紙に載っている G. Fischer の宣伝ページを見ると,August Weismann, Oscar Hertwig, Julius Schaxel, そして Ernst Haeckel など当時活躍していた進化学者・系統学者がずらりと並んでいる.