『台湾人の歌舞伎町——新宿、もうひとつの戦後史』目次

稲葉佳子・青池憲司
(2024年10月10日刊行、筑摩書房ちくま文庫・い-105-1]、東京, 316 pp., 本体価格880円, ISBN:978-4-480-43983-3版元ページ

こういう「街の歴史」本には惹かれるなあ。


【目次】
1960年ごろの新宿地図 6
1970年ごろの歌舞伎町地図 8

 

はじめに――歌舞伎町、ふたつの物語 12

語られてきた歌舞伎町史 12
花道通りのペントハウスから始まる物語 14

第1章 〈ルンバ〉の青春1945–49——虚脱から再起へ 23

“やんちゃ”少年、内地へ留学する 25
ヤミ市から始まった戦災復興 29
茶店〈ルンバ〉の時代 36
新宿西口マーケットの“中華街” 51

第2章 〈地球座〉から始まった歌舞伎町1945–49——理想と停滞 63

鈴木喜兵衛が描いた理想のまちづくり 64
林以文、〈地球座〉に出会う 74
未だ見えぬまち 86
〈芙蓉館〉からラブホテル街へ 96

第3章 「歌舞伎町」前夜1950–54——焦燥から光明へ 109

“博覧会”という宴のあと 110
駅前の“ヤミ市”去って、歌舞伎町に“青線”来たる 120
〈新宿劇場〉に受け継がれた赤い風車 128
パチンコとヤキトリで賑わう新宿西口マーケット 148

第4章 “じゅく文化” の裏に台湾人華僑あり1955–64——胎動から興隆へ 165

“じゅく文化”は名曲喫茶から 166
娯楽のまちと暮らしのまち 193
新宿西口マーケットの消滅 201

第5章 台湾人が愛した歌舞伎町1965–74——爛熟、そして変容 211

華僑ストリートになった花道通り 212
歌舞伎町の“ザ・台湾人華僑”たち 226
去りゆく戦後 236

 

おわりに――再開発のなかの歌舞伎町 250
あとがき 261

『台湾人の歌舞伎町』後日談 267

名曲喫茶〈らんぶる〉の誕生 268
スカラ座の二代目 282

 

文庫版あとがき 298
解説――歌舞伎町で暮らした台湾人たちの時間を紡ぎ、まちの歴史を描く(石榑督和) 302
参考文献 308