『中国D級グルメの旅』

髙倉洋彰
(2019年8月23日刊行,花乱社,福岡, 184+vi pp., 本体価格1,600円, ISBN:9784910038049版元ページ

崔岱遠(文)・李楊樺(画)[川浩二訳]『中国くいしんぼう辞典』(2019年10月16日刊行,みすず書房,東京, xiv + 365 + VIII pp., 本体価格3,000円, ISBN:9784622088271版元ページ)の塀読書.中国は食文化的に広いなあ.東西南北で同じ料理でも “種分化” してるみたい.『中国くいしんぼう辞典』はそれぞれの料理ごとにイラストが描かれているので想像が広がるが,リアルな料理写真も見てみたい気がする.本書がまさにその役目を果たしてくれる.たとえば「八宝飯」について『中国くいしんぼう辞典』では「もっちりねっとりとし,軟らかく滑らかな八宝飯は一家の皆が円満で幸せであるようにとの思いがこめられ」(p. 71)と書かれているが,『中国D級グルメの旅』ではカラフルな写真とともに「その甘さに悶絶した」(p. 141)と証言する.