『最後に残るのは本』感想

工作舎(編)
(2021年6月20日刊行,工作舎,東京, 241 pp., 本体価格2,500円, ISBN:978-4-87502-529-0版元ページ

読了.格好のベッドサイドブックだった.60名余の寄稿者の中には知っている名前もときどき出会う.1986〜2000年の寄稿なので,すでに物故された寄稿者も少なくない.ワタクシの書棚には工作舎の分厚い本が何冊も並んでいる.工作舎本はその存在自体が饒舌だ.

『最後に残るのは本』の最後に,本書のエッセイが載った〈土星紀〉の「標本箱」のカラー図版が挿入されている.このデザインと組版は黙っていても工作舎のものとわかる.巻末対談:祖父江慎×米澤敬「「土星」の歩き方──あとがきに代えて」は完璧に “内輪話” だが,以前読んだ:臼田捷治工作舎物語:眠りたくなかった時代』(2014年12月10日刊行, 左右社, 東京, カラー口絵 4 + 293 +7 pp., 本体価格2,200円, ISBN:978-4-86528-109-5目次版元ページ)を思い出すと,何となく当時の雰囲気が伝わってくる.