『読む・打つ・書く』書評拾い(38)

三中信宏
(2021年6月15日第1刷刊行|2021年10月5日第2刷刊行,東京大学出版会東京大学出版会創立70周年記念出版],東京,xiv+349 pp., 本体価格2,800円(税込価格3,080円), ISBN:978-4-13-063376-5コンパニオン・サイト版元ページ

  • @t_hayashi ツイート https://twitter.com/t_hayashi/status/1463252425368690693 (2021年11月24日)※『読む・打つ・書く』から:「ワタクシは自分のためにだけ本を書いているので読者のことを意識したことはまったくありません」「私が本を書くときにもっとも重視している点は「自分が読みたい内容の本を自分で書く」ということです」 (プレリュード, p. 8 ).ワタクシの場合は,本を読む・書評を打つ・本を書くことはすべて “自分のため” に(のみ)やっていることなので,仮に “頻度分布” をつくってみればとんでもない “外れ値” だろうという自覚はあります.他者に対してワタクシのマネをしろなどという法外なことは言いません.「読む・打つ・書く」がパーソナルな行為だとワタクシは考えるのは,裏を返せば,いったん利他的に「誰かのために」と考え始めると荷が重すぎて先に進めなくなるんですね.栄光ある “亀” になるために「利己的であれ」という戦略をワタクシは採用しています.一方の結城浩さんは「読者のために」という姿勢を一貫して堅持されていて,きっと “頻度分布” の “中央値” なんだろうなあとワタクシは感じます.ちなみに,ワタクシの〈統計学へのお誘い本リスト〉の筆頭は結城浩/たなか鮎子[イラスト]『数学ガールの秘密ノート:やさしい統計』(2016年11月7日刊行,SB クリエイティブ,東京, x+301 pp., ISBN:978-4-7973-8712-4版元ページ)です.