『塩の民俗と生活』目次

宮本常一
(2007年12月25日刊行、未來社[宮本常一著作集・49]、東京, 416 pp., 本体価格4,200円, ISBN:978-4-624-92449-2版元ページ

これも寝読み本として読了。海で製塩された塩が内陸の奥深くまで運ばれていく “塩の道” のありさまがとても興味深い。長期保存できる “塩魚” は魚本体ではなくむしろ塩の補給方法として広まっていたり、山で伐採された木が川で下流に運ばれて浜の製塩の燃料として用いられたり、日本の伝統的な製塩業は知らないことばかり。


【目次】
凡例 7
塩の民俗──民俗編の主旨と概要 11

塩の道 20

  1 塩は神に祭られた例がない 20
  2 製塩法とその器具の移り変わり 25
  3 塩の生産量の増加に伴う暮らしの変化 37
  4 塩の道を歩いた牛の話 44
  5 塩を通して見られる生活の知恵 56
  6 塩の通る道は先に通ずる重要な道 67

入浜以前の製塩法 73

 一 日本海沿岸の揚ゲ浜製塩 74
  はしがき 74
  1 丹後竹野郡浜詰村 77
  2 丹後加佐郡由良村 82
  3 越前坂井郡北潟村波松 96
 二 入浜以前の内潟式製塩法試論 116
  はしがき 116
  1 姫島の内潟州式塩田 117
  2 内海島嶼内潟州塩田遺跡 122
  3 種子島の製塩 127
  4 潟州とモンダレ 131
  5 五島の製塩 133
 三 瀬戸内海の小規模製塩 141
  1 浜という地名と揚浜遺跡 141
  2 周防大島 144
  3 岩国市柱島 154
  4 大崎上島沖浦 166
  5 因島箱崎 169
  6 大分県姫島 184

塩の生産と流通にともなう習俗 195

 一 燃料と輸送 195
  1 塩木 195
  2 周防大島の薪島 203
  3 石炭と石炭船 214
  4 石船・砂船 221
 二 塩市・塩商 226

塩と生活 233

 一 一般家庭における塩の消費 233
  1 一人当りの塩消費 233
  2 塩をはかる単位 245
  3 味噌・醤油 255
 二 消費の方法 258
  1 焼塩・塩漬 258
  2 漬物 268
  3 味噌・醤油の作り方 276
  4 鮓 286
  5 家畜と塩 288
  6 塩から砂糖へ 290
 三 苦汁の利用 292

塩と習俗 301

 一 塩の呪性 301
  1 供物としての塩 301
  2 塩と清め 304
  3 塩断ち 313
 二 民間療法 316
 三 夜の塩 323
 四 塩と成育 327
  1 手塩と塩踏み 327
  2 民話と塩 331
 五 塩釜信仰 332
 六 山中の塩と塩のつく地名 337

塩随想六題 342

 一 手塩つくり 342
 二 奈良時代の塩の貢進 351
 三 山中の塩 357
 四 日本海沿岸の製塩 362
 五 瀬戸内びとの気魄 367
 六 塩売り 370

浜旦那家の民具 376

 一 浜旦那家の民具──松永塩田 376
  1 家財・什器の移動 376
  2 什器を通してみる家の成長 381
  3 民具を通してみる塩業家の文化 387
 二 瀬戸田の浜旦那と民具──瀬戸田塩田 392
  1 浜旦那の家 392
  2 堀内家の家具什器 399
  3 西河家の家具什器 403
  4 民具調査でしのこしたこと 407

 

 編者あとがき 田村善次郎 410
 初出一覧 414