2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『アフリカにょろり旅』

青山潤 (2007年2月10日刊行,講談社,ISBN:9784062138680) うなぎがにょろにょろと逃げ回っていますな.潤クンも俊クンもがんばれ.ターゲットがやっと獲得できてよかったねえ.著者らがこれだけ必死になってアフリカの極限大地を探しまわった“ウナギ(=…

『森有正先生のこと』

栃折久美子 (2003年9月25日刊行,筑摩書房,ISBN:4480814558) 『センセイの鞄』よりもずっといいですなあ.1960年代半ばからの約10年間のことなので,過ぎた昔のことといってしまえばそれまでなのだが,あたかも二つの“星”が付かず離れず連動しているよう…

『Genealogie als Denkform in Mittelalter und Früher Neuzeit』

Kilian Heck und Bernhard Jahn (Hrsg.) (2000年刊行, Max Niemeyer Verlag[Studien und Texte zur Sozialgeschichte der Literatur: Band 80], ISBN:3484350806 →版元ページ) 【目次】 Einleitung : Genealogie in Mittelalter und Früher Neuzeit. L…

『シンタクスと意味:原田信一言語学論文選集』

原田信一(福井直樹編) (2000年11月10日刊行,大修館書店, ISBN:446921261X) 850ページにも達する大きな論文集.日本の若手生成文法学者として“天才”の名をほしいままにした故・原田信一は,高校生の頃からタバコ屋に二階に下宿しつつ,世界中の著名な言…

『これからレポート・卒論を書く若者のために』

酒井聡樹 (2007年5月15日刊行,共立出版,ISBN:9784320005747) 第5章まで読む.60ページあまり.方々の大学でレボートを採点していると,ここに挙げられているような「悪しき例」は確かに多々ある.かなり根本的な意味で「リテラシー」に難のある学生は少…

『ゆの字ものがたり』

田村義也 (2007年3月10日刊行,新宿書房, ISBN:9784880083650) 前著『のの字』を読み終えたので,ようやく新刊の『ゆの字』をひもとくことができた.本文に入る前に,「別冊附録」を読む.故人が装丁した本の著者たち(安岡章太郎,金達寿,本多勝一ら)…

『失われた時を求めて1 — 第一篇:スワン家の方へ I 』

マルセル・プルースト(鈴木道彦訳) (2006年3月22日刊行, 集英社[集英社文庫へリテージシリーズ], ISBN:4087610209) “ママン”のことはこっちに置いといて,過去をさかのぼる悩みが綴られている.こんなぐあいに: 私たちの過去についても同様だ.過去…

『これからレポート・卒論を書く若者のために』

酒井聡樹 (2007年5月15日刊行,共立出版,ISBN:9784320005747) 献本が早々と届いていた.酒井さん,どうもありがとうございます.しかし,最近の学生さんは,論文はもちろん,レポートや卒論の前に,「日本語を書く」という点でつまずくこともあるという.…

『国字の位相と展開』(1)

笹原宏之 (2007年3月31日刊行, 三省堂,東京,885+46 pp., 本体価格9,800円, ISBN:978-4-385-36263-2 → 版元ページ) そろりそろりと進みだす.明らかにタダモノではない著者の自画像は: 思えば,些細な契機により小学生にして漢和辞典を眺める癖を覚えて…

『アラビアンナイト:文明のはざまに生まれた物語』

西尾哲夫 (2007年4月20日刊行, 岩波書店[新赤版1071], ISBN:9784004310716) 偽写本と“超訳”が跋扈するアヤシイ本の世界が広がる.ノイズが多過ぎるわ,翻訳者が嘘をつくわ,当時のオリエンタリズムによる歪曲はあるわで,古写本の元をたどるのは容易で…

『系統樹思考の世界:すべてはツリーとともに』反響(50)

三中信宏 (2006年7月20日第1刷刊行|2006年8月4日第2刷刊行,講談社[現代新書1849],ISBN:4061498495→詳細目次|反響録) 5月になって初めての探索か−−日曜プログラマのひとりごと[書評]http://homepage1.nifty.com/kazuf/renewal.html#techip_11781663…

『やせる旅』

都築響一 (2007年3月10日刊行,筑摩書房, ISBN:9784480877789 → 版元サイト|宣伝サイト) 読了.タイのチェンマイ,秘境ブータン,トルコのボスポラス海峡あたりが御利益ありそうですな.巻末の“ご褒美”である台湾の温泉群にはとても惹かれるものがある.

『洞窟探検入門』

エリック・ジッリ(本多力訳) (2003年3月10日刊行, 白水社[文庫クセジュ 860], ISBN:4560058601) 出てすぐに買っておいたのだが,何年も放置されていた.100ページ,第7章まで読む.縦穴,横穴,水没穴,熱帯穴に凍結穴,穴があったら入りたいゆうこ…

『シマウマの縞 蝶の模様:エボデボ革命が解き明かす生物デザインの起源』

ショーン・B・キャロル(渡辺政隆・経塚淳子訳) (2007年4月30日刊行, 光文社, ISBN:9784334961978→版元ページ) 今回は比翼連理ですか.献本感謝.どうもありがとうございました.原書は:Sean B. Carroll『Endless Forms Most Beautiful : The New Scie…

『国字の位相と展開』(第3部詳細目次)

笹原宏之 (2007年3月31日刊行, 三省堂, ISBN:9784385362632→概略目次|版元ページ) 【第3部詳細目次】→第1部詳細目次|第2部詳細目次 第3部 国字の展開第7章 個人文字から位相文字へ・位相文字から一般的な国字へ 611 第1節 個人文字から位相文字・一般…

『国字の位相と展開』(第2部詳細目次)

笹原宏之 (2007年3月31日刊行, 三省堂, ISBN:9784385362632→概略目次|版元ページ) 【第2部詳細目次】→第1部詳細目次|第3部詳細目次 第2部 国字の位相第4章 個人文字 262 第1節 個人文字の位置と諸相 262 第2節 安藤昌益の個人文字 274 1. はじめに 274…