2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『ビュフォンの博物誌:全自然図譜と進化論の萌芽』

ジョルジュ=ルイ・ルクレール・ビュフォン[ベカエール直美訳] (1991年11月10日刊行,工作舎,東京,xvi+336+18 pp.,本体価格12,000円,ISBN:4875021909 → 版元ページ) 【目次】 解説篇 ビュフォンの生涯と博物学をめぐって(荒俣宏) v『一般と個別の…

『大博物学者ビュフォン:18世紀フランスの変貌する自然観と科学・文化誌』

ジャック・ロジェ[ベカエール直美訳] (1992年4月10日刊行,工作舎,東京,572 pp.,本体価格6,500円,ISBN:4875021968 → 版元ページ) 【目次】 カラー口絵 ビュフォン頌 まえがき 11野心に満ちた知的ブルジョワ第1章 ルクレール家の社会的地位の上昇と個…

『ローマ字文の研究』

田丸卓郎 (1920年11月15日刊行,ローマ字教育会,東京,216+128+6 pp.) 年の初めの「ローマ字」 —— 快晴で北風が冷たく感じる元日の午後,〈イーアスつくば〉に出かける.元日だけは店も閉まって静かな世の中というのはもう昔語りなのだろうか.近年は一月…

『ヴィーコ:学問の起源へ』

上村忠男 (2009年12月20日刊行,中央公論新社[中公新書2035],東京,x+241 pp., ISBN:9784121020352 → 版元ページ) 18世紀に活躍した思想家ジャンバッティスタ・ヴィーコの本.『闘うレヴィ=ストロース』と同じく,本書も索引や文献リストがきちんと完備…

『闘うレヴィ=ストロース』

渡辺公三 (2009年11月13日刊行,平凡社[平凡社新書498],東京,302 pp., ISBN:9784582854985 → 版元ページ) 昨年亡くなった人類学者クロード・レヴィ=ストロースの生涯をぎゅっとしぼった一冊.新書なのにこの濃度の高さ.

『藤田嗣治:手しごとの家』

林洋子 (2009年11月22日刊行,集英社[集英社新書ヴィジュアル版 015-V],東京,206 pp.,ISBN:9784087205190 → 版元ページ) 全編にわたって“乳白色”でした.

『月刊みすず』2009年「読書アンケート」

今回選んだ五冊の本に関して,下記の書評原稿をみすず書房に送った: 昨年は進化学者チャールズ・ダーウィンの生誕二百年にあたっていた.国内外を問わずダーウィンと進化生物学に関する数多くの新刊が出版された.今回ピックアップした本の大半は進化がらみ…

『月刊みすず』書評用セレクション5冊+次点5冊

2006年以来,毎年恒例になっている『月刊みすず』の年頭「読者アンケート特集」への寄稿.昨年一年間で印象に残った本をピックアップせよとの依頼だ.「ダーウィン年」だったことを考慮して探索開始.最終的に,チャールズ・ダーウィンとエルンスト・ヘッケ…

『生物への周期律』

リマ=デ=ファリア (2010年刊行予定,工作舎,東京) 「進化のプロセスで同一の形態や機能が間をおいて出現する謎にせまる」か.前著『選択なしの進化』の続編.きっと買わないだろうけど.早く講談社からサイモン・コンウェイ-モリスの「収斂百科」本を出…

『古書の森逍遥』

黒岩比佐子 (2010年刊行予定,工作舎,東京) 「明治・大正の美麗な古書との出会いを綴ったエッセイ集」らしい.

『若冲八百八考』

大山甲日 (2010年刊行予定,工作舎,東京) 「初公開となる若冲の貴重な画も加わり、1000頁にわたる空前絶後の若冲論」.

『博物図鑑の書誌と名画』

荒俣宏 (2010年刊行予定,工作舎,東京) おお!「荒俣博物学を集大成」だそうな.どんな本になるんでしょ? 購入慾にぐっと耐えるのは修行としてはきびしいな……

『ジョルダーノ・ブルーノとヘルメス教の伝統』

フランセス・イエイツ[前野佳彦訳] (2010年刊行予定,工作舎,東京) 「フランセス・イエイツ名を一躍有名にした記念的作品、ついに初邦訳」とのこと.実にすばらしい! すでに書棚にある『記憶術』と並べるしかない.『分類思考の世界』のカバージャケッ…

『温暖化論のホンネ:「脅威論」と「懐疑論」を超えて』

枝廣淳子・江守正多・武田邦彦 (2010年1月15日刊行,技術評論社[tanQブックス6],東京,222 pp.,本体価格1,380円,ISBN:9784774141039 → 版元ページ)地球の「温暖化」をめぐる科学研究,科学技術コミュニケーション,そして政策の三つのテーマについて…

『Le sombre abîme du temps: Mémoire et archéologie』

Laurent Olivier (2008年4月刊行,Le Seuil, Paris, ISBN:9782020966375 → 参照ページ:※Le Seuil のサイトはあまりに重過ぎて……) 考古学,形態学,進化学,系譜学,博物学 etc. に絡んでいそうな内容.ビュフォンのことば「Le sombre abîme du temps(=T…

『世界の化石遺産:化石生態系の進化』

P・A・セルデン,J・R・ナッズ[鎮西清高訳] (2009年11月15日刊行,朝倉書店,東京,ISBN:9784254162615 → 版元ページ) バージェス頁岩やゾルンホーフェン石灰岩という有名どころの Lagerstätten がずらり.コリン・タッジ[柴田裕之訳]『ザ・リンク:ヒ…

『西洋挿絵見聞録:製本・挿絵・蔵書票』

気谷誠 (2009年11月刊行,アーツアンドクラフツ,東京,336 pp.+図版170点,税込価格3,990円,ISBN:9784901592550 → 版元ページ) この手の本をまたいでスルーできるほど人間ができてはいない.発注完了.

『Richard Owen: Biology without Darwin』

Nicolaas Rupke (2009年9月刊行,University of Chicago Press, Chicago, ISBN:9780226731773 [pbk] → 版元ページ) どうして同じ著者がまたオーウェンの伝記をと思ったら,前著:Nicolaas Rupke『Richard Owen: Victorian Naturalist』(1994年刊行,Unive…

『A Natural Calling: Life, Letters and Diaries of Charles Darwin and William Darwin Fox』

Anthony W. D. Larkum (ed.) (2009年刊行,Springer-Verlag, Berlin, xlvi+578 pp., ISBN:9781402092329 [hbk] → 版元ページ) ダーウィンがいとことの間で交わした書簡や日記の公刊.ずっしりと重い600ページのハードカバー本.

『The Annotated Origin: A Facsimile of the First Edition of On the Origin of Species』

Charles Darwin / annotated by James T. Costa (2009年刊行,Harvard University Press, Cambridge, xxii+537 pp.,ISBN:9780674032811 [hbk] → 版元ページ) 550ページもある厚いハードカバー本(しかもクロス装)がたった「25ドル」とは! 定価は「35ド…

『種の起源(下)』

チャールズ・ダーウィン[渡辺政隆訳] (2009年12月20日刊行,光文社[古典新訳文庫],東京,436 pp.,本体価格838円,ISBN:978-4-334-75196-8 → 版元ページ) 【目次】 下巻のための訳者まえがき 6 第8章 雑種形成 17 第9章 地質学的証拠の不完全さについ…

『種の起源(上)』

チャールズ・ダーウィン[渡辺政隆訳] (2009年9月20日刊行,光文社[古典新訳文庫],東京,423 pp.,本体価格838円,ISBN:978-4-334-75190-6 → 版元ページ) 【目次】 訳者まえがき 6 はじめに 15 第1章 飼育栽培下における変異 25 第2章 自然条件下での…