『欧文書体百花事典』

組版工学研究会(編)

(2003年7月7日刊行,郎文堂,東京,本体価格12,000円,xviii+546 pp., ISBN:4947613556

【目次】
欧文活字書体を学ぶために(片塩二朗) ix
欧文活字書体の基本構成と名称 xvi

欧文活字書体の分類(河野三男) 1

TRAJAN ROMAN(木村雅彦) 時空を越えたローマ大文字 −− 活字に影響を与えたイタリアの碑文書体 13
BLACK LETTER(河野三男) ブラック・レター体,ことばの林,文字の森 −− はじめての活字書体 33
JENSON ROMAN(木村雅彦) 揺りかごの中の活字 −− ローマン体の成立 59
ALDINE ROMAN(白井敬尚) イタリア・ルネサンスの活字 −− オールド・ローマンの成立 79
ITALICS(白井敬尚) 書字から印刷用活字へ −− イタリック体の成立 101
GARAMOND TYPES(白井敬尚) 大陸を横断したフランス活字 −− ギャラモン活字の行方 127
PRINTERS FLOWER(白井敬尚) 活字箱の中の可憐な装飾 −− プリンターズ・オーナメントとヴィネット 151
DUTCH ROMAN(河野三男) オランダ活字の潮流 −− 一七世紀と二〇世紀のダッチ・ローマン 177
CASLON ROMAN(河野三男) イギリス活字の強固な地盤形成 −− オールド・ローマン最後の華 199
SCRIPT TYPES(白井敬尚) 手書きから銅版へ,銅版から活字へ −− スクリプト体の変遷 217
BASKERVILLE TYPES(杉下城司) モダン・ローマンへのかけ橋 −− トランジショナル・ローマンの成立 243
FOURNIER LE JEUNE(山本太郎) 華麗なるロココの活字組版を支えた合理精神 −− ピエール・シモン・フールニエ 261
BODONI ROMAN(片塩二朗) モダン・ローマンの開花 −− タイポグラフィの王者と呼ばれたひと 283
ENGLISH MODERN ROMAN(河野三男) 大量生産時代の活字と印刷産業 −− モダン・ローマンの拡散 301
AMERICAN TYPE FOUNDERS(伊藤恵) 栄光を背負ったアメリカの活字 −− ベントン父子の挑戦を追って 321
FREDERIC GOUDY(伊藤恵) 多作な活字制作者の活字 −− ガウディ活字のその後 335
FUTURA(杉下城司) 近代を夢みたドイツの活字 −− セリフレス・ローマン,フツーラ 345
ERIC GILL(杉下城司) 近代産業と手工業のせめぎあいのなかで −− 石彫り職人エリック・ギル 365
TIMES NEW ROMAN(河野三男) 二〇世紀のタイポグラフィーを開いたひと −− スタンリー・モリスン 387
UNIVERS(佐藤淳) 宇宙に子午線をみたひと −− アドリアン・フルティガー 407
OPTIMA ANTIQUA(坂本繭美) ローマン体のあらたなカテゴリー −− セリフレス・ローマン体の誕生 425
SANS SERIF(杉下城司) 誘目性から出発し,可読性をめざして −− サン・セリフ体の潮流 441
SABON ANTIQUA(新島実) サボン −− もっともモダンなオールド・フェイス・ローマン 467
BERTHOLD FOTOTYPES(渡辺優) 写植活字の盛衰とその伝承 −− タイプ・ディレクター,ギュンター・ランゲ 489
ROTIS(アンドレアス・シュナイダー) 市民社会の融和をめざした活字書体 −− ローティスのこれから 503
EMIGRE(河野三男) コンピュータ・アヴァンギャルドからの転身 −− エミグレ,伝統への回帰 519

補遺 537
主要参考・引用文献一覧 538
執筆者一覧 544
資料提供・翻訳協力者一覧 545
使用書体・使用用紙・制作者 546