『過去を復元する:最節約原理・進化論・推論(新版)』

エリオット・ソーバー[三中信宏訳]

(2010年4月20日刊行,勁草書房,東京,本体価格5,000円,ISBN:9784326101948

【目次】
 復刊によせて[エリオット・ソーバー] 1
 日本語版への序文[エリオット・ソーバー] 3
 序言 9
 謝辞 15

第1章:生物学からみた系統推定問題 17

  1.1 過去について知るためには 17
  1.2 パターンとプロセス 23
  1.3 対象と属性 31
  1.4 形質不整合とホモプラシーの問題 48

第2章:哲学的からみた単純性問題 59

  2.1 局所的最節約性と大域的最節約性 59
  2.2 2種類の非演繹的推論 63
  2.3 存在論としての凋落 74
  2.4 方法論としての批判 78
  2.5 ワタリガラスパラドックス 82
  2.6 Humeは半分だけ正しかった 92

第3章:共通原因の原理 97

  3.1 表形学の2つの陥穽 98
  3.2 相関・共通原因・濾過 104
  3.3 存在論からの1問題 111
  3.4 認識論からの諸問題 117
  3.5 尤度と撹乱変数の問題 131
  3.6 結論 140

第4章:分岐学:仮説演繹主義の限界 143

  4.1 生まれ出る問題 144
  4.2 反証可能性 151
  4.3 説明能力 162
  4.4 最小化仮定と最小性仮定 167
  4.5 安定性 174
  4.6 観察と仮説の区別 176

第5章:最節約性・尤度・一致性 181

  5.1 攪乱変数による攪乱 182
  5.2 最良事例にもとづく2つの便法 190
  5.3 統計学的一致性 200
  5.4 なぜ一致性なのか? 207
  5.5 悪魔と信頼性 220
  5.6 必要性と十分性 225
  5.7 終わりに 236

第6章:系統分岐プロセスのモデル 239

  6.1 進化モデルへの要望 239
  6.2 一致は近縁の証拠である 246
  6.3 スミス/コックドゥードル問題 254
  6.4 歴史への回帰 258
  6.5 形質進化の方向性 263
  6.6 頑健性 272
  6.7 モデルと現実 281
  6.8 付録:3分類群に対するスミス/コックドゥードル問題 284



 訳者あとがき —— 「かみそり」を系統学的に鍛えること三中信宏] 298
 訳者解説 —— 余波:「かみそり」をさらに鍛えること[三中信宏] 305
 参考文献 319
 索引 327