『ニーズ・価値・真理:ウィギンズ倫理学論文集』

デイヴィッド・ウィギンズ[大庭健・奥田太郎監訳]

(2014年7月,勁草書房,東京, ISBN:9784326199679版元ページ

版元ページに記されている底本の版をめぐるごたごたぶり」がとても興味を惹く(きっと買わないと思うが).Wiggins はこういう書きクセ(改訂癖)があるということか.ワタクシの手元にある彼の形而上学本もそのひとつ.1967年の初版『Identity and Spatio-Temporal Continuity』(1967年刊行,Basil Blackwell, Oxford, viii+83 pp. → 目次)の改訂版が『Sameness and Substance』(1980年刊行, Basil Blackwell, Oxford, xii+238 pp., ISBN:0631190902目次)だが,注を含めて初版とはコンテンツがそうとう違っている.さらに改訂を加えた三訂版『Sameness and Substance Renewed』(2001年刊行, Cambridge University Press, Cambridge, xvi+257 pp., ISBN:0521454115目次)は章構成も二訂版から変更されている.要するに,3つの版をすべてもってないとダメということ.とっても困った著者だなあ.