『進化理論の構造 I・II』登攀記録(第10章)

ティーヴン・ジェイ・グールド[渡辺政隆訳]
(2021年11月20日刊行,工作舎,東京, 808 + 1,120 pp., 本体価格9,000円 [I]/11,000円 [II],ISBN:978-4-87502-534-4 [I] | ISBN:978-4-87502-535-1 [II] → 目次 [I]目次 [II]版元ページ [I]版元ページ [II]

第10章の登攀記録:2022年1月20日(木)〜24日(月) ——

  • #進化理論の構造 第10章「個体発生と系統発生における統合と適応[構造と機能]——歴史的な拘束と発生の進化」の第1節「プラスの概念としての拘束」(pp. 1416-1462)読了.キーワードは「拘束」.形態空間における制約で縛りつける後ろ向きの意味ではなく,進化の経路を方向づける前向きの意味を探る. posted at 16:11:52
  • #進化理論の構造 第10章「個体発生と系統発生における統合と適応[構造と機能]——歴史的な拘束と発生の進化」の第2節「深い相同性と浸透した平行現象——形態空間の主要な守衛にして守護者としての歴史的拘束」(pp. 1463-1611)読了.この一節だけで150ページ.長すぎるってば! やっと次の章へ進める. posted at 13:53:11
  • #進化理論の構造 この第10章は,かつての『個体発生と系統発生』(1977)後半部の発生機構論に関する “懺悔的続編” と位置づけられるだろう.とくに第2節はエボデボの(当時としては)先端研究をふまえて,発生的拘束(「深い相同性」)によって方向づけられた「平行進化」の重要性を強調している. posted at 13:58:56
  • #進化理論の構造 ダーウィン的機能論が自然淘汰による「収斂」によって類似する形態の発言を説明しようとしたのに対し,エボデボの知見はそれらの「収斂」のすくなくともいくつかは「歴史的に拘束された経路」(p. 1473)に沿った発生だったという一撃を食らわせた. posted at 14:02:39
  • #進化理論の構造 その後しばらくは,収斂と平行進化に関係する概念と用語の歴史が長々と語られ(pp. 1473-1497),もう息絶えそうになったとき,遠くから「進化において歴史の拘束が果たす役割に関する四楽章からなる交響曲」(pp. 1498-1611)が聞こえてきて,やっと息を吹き返す. posted at 14:08:49
  • #進化理論の構造 この「交響曲」は著者存命時の20年前の作品なので,その後の研究の進展には触れられていない.それでも,議論の太い柱は読み取れる.それは収斂(適応)と平行進化(拘束)を両極とする連続的スペクトラム(pp. 1554-1558)を念頭に置いて考察するというグールドの主張だ. posted at 14:14:45
  • #進化理論の構造 そして,本章の結論としてグールドは言う:「ふざけた言い方をするなら,われわれは,手に入れられることになるものすべてをもった状態から出発して,「捨てて」きたのだ.これが,歴史の拘束という進化の重要性の,最適な定式化である」(p. 1601). posted at 14:17:04
  • #進化理論の構造 頂上単独無酸素制覇まであと200ページとなったが,〆切様がにじり寄ってきた別件の “山” に緊急登頂しなければならないので,いったん下山する. pic.twitter.com/KcLhuLTZmC posted at 15:33:07