『物いふ小箱』
森銑三
(1988年11月20日刊行、筑摩書房、東京, 204 pp., ISBN:4-480-81264-4)
※小出昌洋による編集後記には、森銑三の次の文が引用されている:
「「怪談」その他の著書に、小泉八雲が一流の名文を以て、日本の怪異談を多く書ゐている。往年それらを愛読した私は、引いてさうした種類の話に特別の興味を持つやうにもなつた。その後何かと古い書物を漁り読む内に、これは八雲に聴かせたい話だと思ふものに接することがたびたびだつた。」(p. 202)
本書は “怪談本” ではあるが、そこはかとなく余韻が残る、じわりと怖い短編集。葛飾北斎の挿絵があしらわれたカバージャケットも本体の装幀もいい。