2005-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『Microbial Phylogeny and Evolution: Concepts and Controversies』

Jan Sapp (ed.) (2005年,Oxford University Press,ISBN:0195168771) 系統学の本なのだが,微生物系統学の「歴史(現代史)」に関する論文集としても読める.The Tree of Life のもっとも深い“根幹”部分に関わる論議の集成.編者の Jan Sapp さんは生物学…

『Foundations of Biophilosophy』

Martin Mahner and Mario Bunge (1997年,Springer-Verlag,ISBN:3540618384) 正直言って,この本は「気が重い」し,「荷が重い」.全編を通じての foundationalism(一種の公理化)の徹底は,ぼくにはとてもついていけないものを感じる.個人的にはいまこ…

『社会生物学論争史:誰もが真理を擁護していた』

ウリカ・セーゲルストローレ (2005年2月23日刊行,みすず書房,上巻:ISBN:4622071312 / 下巻:ISBN:4622071320) →2005年4月12日・朝日新聞書評:渡部政隆「“遺伝子の支配”めぐる科学者ドラマ」ぼくが日本にいない間に〈訳師さま〉の書評が出ていた.不覚.

『Mathematics of Evolution and Phylogeny』

Olivier Gascuel (ed.) (2005年,Oxford University Press,ISBN:0198566107) 【目次】 Acknowledgements vIntroduction (Olivier Gascuel) viList of contributors xxv1. The minimum evolution distance-based approach to phylogenetic inference (Rich…

『Collapse: How Societies Choose to Fail or Succeed』

Jared Diamond (2005年,Viking Press,ISBN:0670033375) 【目次】 List of Maps xiiiPrologue: A Tale of Two Farms 1 Two farms / Collapses, past and present / Vanished Edens? / A five-point framework / Businesses and the environment / The com…

『その他の外国語:役に立たない語学のはなし』

黒田龍之助 (2005年3月20日刊行,現代書館,ISBN:4768468926) すごく役に立つ.これはいい本だと思う.母国語ではない「ことば」に直面して“あがく”のは誰でもそうなのだが,“取り憑かれる”必要はないと思う.他にやることがたくさんあるしね.時間はかぎ…

『確率の哲学理論』目次

ドナルド・ギリース[中山智香子訳] (2004年11月15日刊行,日本経済評論社[ポスト・ケインジアン叢書・第33巻],東京,xiv+343 pp., ISBN:4-8188-1703-1) 昨年出たことは知っていたのだが,買いそびれていた.経済学のポスト・ケインジアン叢書(第33巻…

『生物の形の多様性と進化:遺伝子から生態系まで』

関村利朗・野地澄晴・森田利仁(編) (2003年6月30日刊行,裳華房,ISBN:4785358378) 2005年の半ばをめどに,第3刷増刷の予定との連絡. 【目次】 第 I 編 形の多様性と進化 1.生物の形の多様性と進化 −その普遍的考え方を求めて− [関村利朗] 1-1 形の多…

『Collapse: How Societies Choose to Fail or Succeed』

Jared Diamond (2005年,Viking Press,ISBN:0670033375) イントロを30ページほど読む.前著『銃・病原菌・鉄:一万三〇〇〇年にわたる人類史の謎』と同じく,進化生物学で言う“比較法”を用いることで,人類の文明がどのように「壊れる(or 壊れない)」の…

『Libros: todo lo que hay que leer』

Christiane Zschirnt (2005年2月刊行,Santillana,ISBN:9681915135) 文字通り「本の本」それも“Bildung”志向の「読書リスト」だ.聖書から『ハリー・ポッター』まで登場するこういうタイプの「読書リスト」が出ていたとは驚きだ.英訳はまだないみたいね…

『La cultura: todo lo que hay que saber』

Dietrich Schwanitz (2005年1月刊行,Santillana,ISBN:9681914287) 上に挙げた Christiane Zschirnt『Libros: todo lo que hay que leer』(2005年2月刊行,Santillana,ISBN:9681915135)に先立つ本.タイトルや装丁からして同じシリーズであることは明…

『蒐書日誌 四』

大屋幸世 (2003年11月25日刊行,皓星社,ISBN:4774403563) アトランタのホテルにて未明に読了.ヒットしたポイントを列挙: [p. 116]〈荒俣宏の本を見ていると,掲載されている資料,どこから蒐めているのか不思議に思う〉※荒俣宏『大東亜科学綺譚』/[…

『The Sign of the Book』

John Dunning (2005年刊行,Scribner,ISBN:0743255054) アトランタ行きの AeroMexico 便[AM660 / DL8012]はすごく混んでいた.3時間ほどのフライトで,全体の1/3 ほどを読む.今回は,シリーズ主人公のクリフ・ジェーンウェイだけではなく,前作からの…

『ウィリアム・モリスの楽園へ』

南川三治郎 (2005年3月1日刊行,世界文化社,ISBN:4418055037) これまたヴィジュアルな本.旅路途中に読むにはふさわしい形式かもしれない.ウィリアム・モリスがケルムスコット・プレスを操業し,「書物装丁」とか「活字創作」の世界に沈潜していったのは…

『コーランの世界:写本の歴史と美のすべて』

大川玲子 (2005年3月30日刊行,河出書房新社,ISBN:4309760600) とにかく図版が美しい.とりわけ,「ヒジャージー体」や「クーフィー体」に始まるコーラン(クルアーン)の書体の変遷がきちんとたどられているところがいい.アラビア文字が読めないだけに…

『Proposal of a new system of nomenclature for phylogenetic systematics』

Papavero, N., J. Llorente Bousquets and J.M. Abe (2001,Museu de Zoologia da Universidade de Sao Paulo,Arquivos de Zoologia,Vol.36,No.1,Pp. 1-145,ISSN:0066-7870) スペイン語やポルトガル語ではなく,数少ない英語での文献のひとつとして.

『Principia Taxonomica: Una Introduccion a los Fundamentos Logicos, Filosoficos y Metodologicos de las Escuelas de Taxonomia Biologica.』

Papavero, N. and J. Llorente Bousquets Volumen I. Conseptos Basicos de la Taxonomia: Una Formalizacion. (1993,Facultad de Ciencias, Universidad Nacional Autonoma de Mexico,ISBN:968362927X) Volumen II. Las Teorias Clasificatorias de Eur…

『The Sign of the Book』

John Dunning (2005年刊行,Scribner,ISBN:0743255054) 日本でもおなじみになった古書探偵推理小説シリーズの最新刊.訳されているシリーズ既刊のうち,第1作目『死の蔵書』(1996年2月29日刊行,ハヤカワ文庫,ISBN:4151704019),第2作目『幻の特装本…

『Collapse: How Societies Choose to Fail or Suceed』

Jared Diamond (2005年刊行,Viking Press,ISBN:0670033375) アトランタ Hertsfield-Jackson 国際空港のブックショップにて.この新刊は,ほとんど600頁に達する大著だ.量的には,評判になった前著『銃・病原菌・鉄:一万三〇〇〇年にわたる人類史の謎』…

『蒐書日誌 四』

大屋幸世 (2003年11月25日刊行,皓星社,ISBN:4774403563) 成田からアトランタへの機中で100頁ほど読み進む.2段組の細かい活字なので(もちろん図なんかあるはずがない),自然に先に進むというよりは立ち止まりつつ味わうという読書スタイルになる.とき…

『蒐書日誌 四』

大屋幸世 (2003年11月25日刊行,皓星社,ISBN:4774403563) 成田空港行きのシャトルバスの中で読み始める.この本を買ったのはもちろん新刊で出てすぐのことだったから,1年以上も放置していたことになる.文学や詩の本ばっかりなので,ぼくの守備範囲から…

『社会生物学論争史:誰もが真理を擁護していた』

ウリカ・セーゲルストローレ (2005年2月23日刊行,みすず書房,上巻:ISBN:4622071312 / 下巻:ISBN:4622071320) →書評:1/2 『社会生物学論争史:誰もが真理を擁護していた』の訳者あとがきで,日本の現代進化学史における批判勢力としての“構造主義生…

『季刊・理戦[80号]』

(2005年4月10日刊行,実践社,ISBN:4916043782) 特集〈ヒトの進化論〉.口述してもらった記事・三中信宏「心も情念も進化的につくられてきた」(pp. 14-29)が最初に載っている.今号の目次は,実践社サイトの「理戦」ページを参照.また今号では,あの府…

『SYNC[シンク]:なぜ自然はシンクロしたがるのか』

スティーヴン・ストロガッツ (2005年3月31日刊行,早川書房,ISBN:4152086262) 打楽器をやっていると,他の楽器とのリズムの「シンクロ」の有無が気になる曲(特定の作曲家か)がときどきあります.

『生物系統学』「第2刷」

三中信宏 (1999年10月15日刊行,東京大学出版会,ISBN:4130601725) 「第2刷」の800部について.第2刷が発行されてから5年目の入金だが(すっかり忘れていた),ありがたいことです(揉み手).この分でいくと,「第3刷」(2004年9月15日刊行)500部の印税…

〈ブログ作法〉特集:『ユリイカ』37巻4号

(2005年4月1日刊行,青土社,ISBN:4791701321) ほぼ読了する.これからのウェブログの「可能性」うんぬんよりは,むしろはしばしに言及される「昔話」の方がずっと印象的だった.来年には完全消滅する,ニフティの“パソコン通信”時代の想い出とか.本題で…

『エドマンド・ウィルソン批評集1』

エドマンド・ウィルソン (2005年4月刊行,みすず書房,ISBN:4622072401) 『フィンランド駅』,どーしましょ?

『死の棘日記』

島尾敏雄 (2005年4月刊行,新潮社,ISBN:4103101067) 何だか読むのがとてもコワそうな本ですが…….

『人間観と進化論』

入江重吉 (2005年4月近刊,晃洋書房,ISBN:4771016232)

『折り紙の数理と科学』

川崎敏和(監訳) (2005年4月刊行,森北出版,ISBN:4627016913) オリガミアンは元気よし.