『分類思考の世界:なぜヒトは万物を「種」に分けるのか』残響(20)

三中信宏

(2009年9月20日第1刷刊行/2009年10月8日第2刷刊行,講談社[現代新書2014],本体価格800円(税込価格840円),328 pp.,ISBN:9784062880145目次コンパニオンサイト版元ページ残響録

日中は暖かくても,朝晩は一桁台の最低気温がふつうになってきた.晩秋ではあるが暦の上では立冬を過ぎて「冬」に入ってしまった:

自然観察者の日常

三中信宏著『分類思考の世界 なぜヒトは万物を「種」に分けるのか』」(2009年11月4日)
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※「種」のことは分類学者に訊け!ということですか? その昔,ニフティーの〈昆虫フォーラム(FKONCHU)〉がコミュニティーとして機能していたころ,「種」に関する論議をしばらく続けたことがあった.もちろん,EVOLVEメーリングリストでの数次にわたる「種論争」と同様に,〈昆虫フォーラム〉でのスレッドも長くは伸びたのだが,結局,納得する人は納得し,しない人は最後まで信念を曲げなかったので,そのままフェイドアウトしてしまった記憶がある.もちろん,現場の分類学者にとっての「種」はぼくのような立場からの発言をする人間とはちがう感覚をもっているのかもしれない.それでも,「種」は「実存する」というような発言のバックグラウンドがどこにあるのかを探ったのが本書であるし,その意味で現場の分類学者にこそ本書を手に取っていただきたい.その上で彼らがここに書かれていることに違和感あるいは疎外感を感じるとしたら,その理由がどこにあるのかを考えていただきたいというのが,長年にわたってさまざまな「場」で「種」に関する論議をしてきた著者の願いだ.〈昆虫フォーラム〉で活躍してきた方々は,ニフティーのフォーラムが閉鎖されたあとも,ブログやミクシィで発言されているようだ.とくに,〈昆虫フォーラム〉でのスレッドのエンディングは,安永一正さんからぼく宛の一連の質問状で終わっていた.彼の質問状に対するぼくからの回答を本書によって呈示できたことは幸いだった.

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