中尾央・三中信宏(編著)
(2011年刊行予定,勁草書房,東京)
昨年のうちに第一稿がほぼ出そろったので,全体の章構成と章タイトルそして節の見出しを公開します.編者からのコメントを受けて各章の改訂作業にとりかかるというのが次のステージになります.原稿改訂にともなって節の見出しは変更される可能性が大です.
【目次[4 January 2011 version]】※見出しは暫定的.
はじめに(中尾央・三中信宏)
第1章:文化の過去を復元すること:文化進化のパターンとプロセス(中尾央)
生物・文化・進化
進化のパターンとプロセス
文化進化を研究すること
文化進化のパターンとプロセス
文化の過去を復元すること第2章:Using phylogenetic comparative methods to test hypotheses about the pattern and process of human social and political evolution(Thomas E. Currie/訳)
Introduction
Phylogenetic trees for cross-cultural comparisons
How PCMs work
The evolution of political complexity
Austronesian-speaking societies
Evolutionary sequences
Ancestral states
Co-evolution and rates of change
Discussion
References第3章:『老葉』に対する系統学的アプローチ:宗祇による連歌の系譜(矢野環)[仮題]
第4章:『百鬼夜行絵巻』写本の系統(山田奨治)
『百鬼夜行絵巻』をめぐる謎
絵巻の系統推定モデル
対象にした『百鬼夜行絵巻』
真珠庵本系統の復元
(真珠庵本+日文研本)系統の復元
『百鬼夜行絵巻』からみる文化の系統
文化進化学と文化学の接点
謝辞
図版出典第5章:19世紀擬洋風建築と G. クブラーの系統年代について(中谷礼仁)
はじめに
系統年代“Systematic Age”という指標− G. クブラー『時のかたち』をめぐって
「擬」の本質
擬洋風のプライム・オブジェクトとシークエンス
擬洋風建築のシークエンスにおける二次媒体の役割
唐破風,ベランダはどこから来たか?−擬洋風建築を構成する各系統年代
塔はどこから来たか?
多角形表現はどこから来たか?
擬洋風における多角形塔屋の意味−中込学校を事例として
『時のかたち』に掲載された唯一の図版についての見解第6章:イメージの系統樹:アビ・ヴァールブルクのイコノロジー(田中純)
ヴァールブルク研究のアクチュアリティ
「情念定型」とニンフ研究
図像アトラス「ムネモシュネ」
「ムネモシュネ」パネルAの関係ネットワーク
言葉・イメージ・情念
象徴的イメージをめぐる歴史心理学として
イメージの狩りにおけるアブダクション
接ぎ木された系統樹第7章:文化系統学と心理(板倉昭二)[仮題]
第8章:文化系統学と系統樹思考:存在から生成を導くために(三中信宏)
パターン対プロセス − 進化オブジェクトの制約を越えて
収斂するパターン分析の方法論:生物体系学と写本系譜学
存在パターンと生成プロセスとの概念的関係:集合論と半順序理論
パターンとプロセス − 系統仮説の検証に終わりはない
おわりに(三中信宏・中尾央)
索引
見取図(三中信宏)